スヴェトラーナとわたし

2月16日。暗澹たる雲行き。世界が重い未来の色で遮断されている。
 
あたかもスヴェトラーナとわたしの心のように….。
 
 
『Chess』を生きていていつも考えさせられたのは、妻スヴェトラーナとのこと。あ~た、見てごらんなさいよ、これだけの美人さんだよ。この方を祖国に置き去りにして亡命し、一切連絡を取り合うこともなくイギリスで生活していた男アナトリー。
 
まあ夫婦の問題は当人同士にしかわからないであろうから、何か人には言えない問題を抱えていたのかもしれない。チェスにしか感心の無いオタクな旦那に「たまには富士急ハイランドかハウステンボスに連れて行ってよ」とか怒りを爆発させていたのかもしれない。
 
しかし….ツラい現実だ。
 
フローレンスの存在があまりにも大きくなってしまい、どうしようもなく…たまらず…身を寄せ合い、昨日のまぼろしを生きた代償はあまりにも大きいと思う。
 
ミュージカルの世界ではこういった泥沼のストーリーは比較的少ない。やっぱり夢を見に来るわけだからね。ストプレはけっこうこういう類いの地獄絵図が多いけど。
 
スヴェトラーナの目線で見たら、アナトリーは完全に「ギルティー」だ。
 
しかし最後に「それが彼」と歌う彼女がいる。
 
深い。
 
 
君が脚本家なら
「なぜアナトリーは妻を残して亡命したのだと思う?」
「君が妻の立場だったら、”それが彼”と思えた?」
「君がフローレンスだったらどう感じたでしょうか?」
 
冷戦という暗い影に翻弄されたアナトリーは、2人の女性の心にも暗い陰をおとして生きて行くことになる。
 
 
 
 
CA3F0743 
 
 
 

57 thoughts on “スヴェトラーナとわたし

  1. 優子o(^-^)o

    まあ♪今日のお題は また 深い…。
    「なぜ アナトリーは 妻を残して亡命したのだと思う?」
    もちろん、フローレンスへの強い想いがあったからでしょう…。
    ただ…それだけではないようにも思われます。
    チャンピオンの座に上り詰めて栄光を手に入れても 満たされない心の中の 「飢え」と「乾き」…。そして虚しさ。
    個人の中に入り込んでくる国家の影に怯えて
    閉じていく心…。
    フローレンスとの出会いは、そんなアナトリーに射すひと筋の光だったのかもしれません。
    そして、アナトリーが捨てたものは…
    スヴェトラーナではなく、個人の自由を制限する祖国ソ連。
    虚しさをつのらせていた日々が 報われるただひとつの道をみつけた…。
    アナトリーを縛り付ける国からの脱出…亡命。
    自由に向かって…。
    結果として 妻を捨てた形になってしまったのではないでしょうか…。
    不満があったわけでもなく、愛が消えたわけでもない…。
    国家や政治の影響を受けることなく、
    ただ自由にチェスのために生きる
    それを望む気持ちがあったことは否めないのではないでしょうか…。
    もちろん、美しく魅力的な
    強くて はかないフローレンスに 恋をしてしまったことが 動機となったことは明白です。
    「君が 妻の立場だったら、”それが彼”と思えた?」
    はい…。きっとそう思うと思います。
    スヴェトラーナには、夫の 癒されない乾きや飢え、孤独感が わかっていたのだと思います。
    1番近くでアナトリーを見てきたのだから…。
    (だからフローレンスを責めることばがないのでしょうか。)
    でも どうしてあげることもできない…。
    1番近くにいながら 遠い夫…。孤高のチェスプレイヤー、アナトリー。
    誰ももついていけはしない…。寄り添うことさえできない…。近づこうとしても深い溝が阻む…。
    そんなアナトリーの 深い孤独を 誰よりも理解していたのではないでしょうか…。
    そして スヴェトラーナもまた 深い孤独を 抱えていた…。
    自由を求めるアナトリーの心をも彼女は理解していたのだと思います。
    …翼を持ち生まれた…それが、彼…。
    …でも アナトリーの亡命がひとりではなく、フローレンスと一緒だったことは、 スヴェトラーナを 深く傷つけただろうなぁ…。
    「君が フローレンスだったら どう感じたでしょうか?」
    フレディとの激しく、傷つけ合う日々に、限界を感じていたフローレンス…。
    両親の愛情に守られた記憶のないフローレンスにとって、アナトリーの愛は幸福そのものだったことでしょう。
    けれどもその一方で、アナトリーに愛を捨てさせてしまった 罪の意識と
    同じように、いつかまた自分も捨てられるのではないかという不安がつきまとっていたのだと思います。
    激動の人生を生き抜いてきた強さやしたたかさと、
    無償の愛情に支えられた経験の乏しさからくる はかなさや弱さを併せ持つフローレンス。
    チャンピオンになり、妻と共に祖国へ帰るというアナトリーの選択。
    その裏側にある彼の想いを知らないフローレンス。
    永久にかわらぬものなど この世の中にない…でも祈らずにいられない 命ある限りは…という歌をきく度に 涙がこぼれました。
    彼女の生きてきた背景を考えると…アナトリーに自分と一緒に生きていく選択をして欲しかっただろうと思います。
    今度こそ自分の居場所をみつけられたと思ったのに…。
    けれども、アナトリーの選択が、父親をフローレンスのもとへ返すためだったと知ったとき、初めて彼の愛情の深さを知り、別れを受け入れよう…アナトリーの選択を受け入れよう…という気持ちになれたのだと思います。
    美しい別れだと…言い聞かせ合いながら…。
    答えになっていないかな…。(笑)

  2. あんず

    >「たまには富士急ハイランドかハウステンボスに連れて行ってよ」
    ちょっ!なんちゅ〜例え(T▽T)ノ_彡☆ブハッ
    もしかして、過去に教授自身が彼女サンに言われたとか?(笑)
    で、今回のお題の回答。
    ★「なぜアナトリーは妻を残して亡命したのだと思う?」
    →そもそもスヴェトラーナに対して家族としての【情】はあったけど、男女としての【愛情】なかったんじゃないかな、アナトリーは。
    国家を背負い戦わなければいけない重圧に疲弊しているところで、フローレンスと出逢い恋に落ち愛し合ってしまった…。
    「一緒にいたい」、その結果が亡命というかたちに。
    ★「君が妻の立場だったら、”それが彼”と思えた?」
    →思えないし、思いたくもない…。
    それでも彼のこと愛してるから”それが彼”と自分に言い聞かせないと辛い…そんな心情。
    ★「君がフローレンスだったらどう感じたでしょうか?」
    →これは難しい…(>ω< 😉
    わかるのは、アナトリーの決めたことに何も言えないだろうこと。
    そして永遠に愛し続けるであろうこと。
    うーん、アナトリーって罪つくりだわ°・(ノД`)・°・

  3. Zoccha

    >PAWNさま、ここではアナティー、アナティ、アナちゃん、カズトリー
    年明けからいろいろな歴史がございまして・・
    教授がご自分で「アナティー」とおっしゃることもあるもので・・
    前ブログのコメント欄最後、オズさんのマニアックなコメントすばらしい。
    過去か現在か実際バンドやってる方でないと書けないコメント!
    教授が狂喜乱舞しそう・・
    私はクラッシックのアマオケしかわからないので、なんて言ってよいかわからなかったのですが、
    オズさんの用語を調べながら読みますと、ホントこの通り。
    いやあ、コメンテーターのレベル高い。人材豊富~♪
    記憶が違ってなければ、Someone Els’s Storyのギター・ソロが絶妙でした。
    誰が弾いてるか、アッキーそっちのけで探しました。
    許容範囲ぎりぎりの音と音の間のタイムラグは、まるでフジコ・ヘミングのLa Campanella状態のギター・ソロ・・
    ⇒このたとえ、教授には通じない?Youtubeで見てください・・
    なぜフジコ・ヘミングが心地良いかの研究論文はたくさんあるのですが・・
    辻井伸行さんのLa Campanellaとまるで違う曲に聞こえます。私はこの曲フジコの6’38″が好き。
    脱線しましたが、とにかくギター・ソロが良かった。
    それと舞台上手てっぺんのパーカッションの人が、
    ドラムの間からいきなりバチ持ってにょきーっと両腕出してくるところとか、
    タイミング覚えてしまって、「そら、出た!」なんて見てました。
    【連絡】
    教授、コンサートまで2週間、「9 to 5」のせりふも入れないといけないし、
    さぞお忙しいことと思います。
    朝夕チェックしてはいますが、今のところOKですね。
    そろそろ出てきそうな花粉症は、
    気のゆがみを取っておけば、抗体強陽性でも症状は出ないのですが、
    24時間状態がキープできるかわかりません。
    もし症状が出るようなら、どこかに書いていただければ、
    ポケットに入れておくだけでほぼ症状が出なくなるツールをお送りします。
    使い方の医療関係者向け講習だけで1日かかるのですが、限定的な使い方なら説明は紙1枚で用が足ります。
    私が開発者で、ある医療機器メーカーの製品すべてにこのシステムが内蔵されました。
    機械の電磁ノイズも取れるし、人の気のゆがみも瞬時に取れます。
    このツール無しに今年症状が出なければ、私が何かをしていると思って間違いないです(笑)

  4. midori

    カズさん、こんばんは(*^_^*)
    お昼にお題を見て、一番気になるテーマで「よし、考えるぞー」と思っていたら熱出してダウンしてしまい会社から帰ってひたすら寝てしまいました。
    『chess燃え尽き症候群』でしょうか…
    それとも連日繰り広げられるお題に対しての知恵熱…
    カズさんの、身体を常に健康に保つすごさを改めて実感した次第です(-“-)
    後ほど書きたいと思います。
    社長さん、明日も身体に気をつけて頑張って!
    お休みなさい(^_^)/~

  5. PAWN

    ところで、何人かの方が「アナティ」って呼んでるんですけど
    アナトリーの愛称だったらトーリャかトーシャじゃないでしょうか?

  6. 石井さん、こんばんは。
    実に重大なテーマ、未熟者ながら考えてみました。
    ☆1問目
    「チェスだけを生きる」というアナトリーの言葉にその理由が現れていると思います。
    お手紙にも書きましたが、好きなはずのチェスさえ、「昇り詰め」た途端に国家に支配され、背後には常にKGBの黒い影がいる。「勝たせたいなら目の前の試合に集中させてくれ」と訴えなければならないほどの状況に、精神の限界が来ていたのでは。
    そんな時、メラーノで出会ったフローレンスは強い口調でアービターとやり合える強い女性である一方、ソ連に父親を殺され、逆境の中で生きてきた。つまり彼の祖国が彼女の人生を狂わせた。
    きっと罪悪感と愛しさが溢れ、彼女といるとKGBの影さえも忘れることができたでしょう。だから、あの笑みが零れたのだと思います。
    この人となら逃げられる。そう信じたら、もう自分の責任も家族のことも何も見えなくなってしまい、後先考えず突っ走ってしまったのだと思います。
    ☆2問目
    結論からいえば、思えます。
    そのくらいの絆がなければ、こんな複雑な状況を抱えた男性と何年も連れ添うことなどできない気がします。
    ただ、すごく疑問に思っていることがあります。
    どうして彼女は1年もアナトリーを放っておいたのでしょうか?
    当時は共産主義に少しでも反抗的な態度をとれば粛清される時代だったのですから、もっと早く会いに行くなり別れて子供を守るなり、措置を取るべきだったのではないかと。それだけは彼女にも責任があるように思えます。
    セルギエフスキー夫妻のなれそめを自分なりに考えてみたのですが、
    真面目一辺倒でチェスのことしか頭になかったアナトリーは恐らく結婚も遅く、スヴェトラーナは何年も結婚を待たされたか、ベテランになってから彼を知ったかのどちらか。したがって子供たちもまだ小さい。
    いずれにせよ実力者としての彼が国家の重責に苦しんでいる姿を誰よりも近くで見てきたのですから、チェスのことはよく分からなくても夫のことは誰よりも理解していることは間違いありません。メラーノで、張り詰めていた彼の糸がプッツリ切れてしまった状況も察しがついたのだと思えます。
    でももしかしたら、「それが彼」なんてまるで悟ったようなことを言えたのも、1年という期間を空けてじっくり考えたからでしょうか…
    ☆3問目
    彼が家族を捨てたのは単に私のためだけじゃない、彼も重圧に耐えきれなかったから、私と一緒に自由になろうとしていた。だからこれは正しいんだ、二人とも幸せになれるんだ…と、彼が亡命を決意した時から必死に信じていたと思います。
    それをいきなり、追ってきた妻と帰国するなんて当然絶望します。
    残した家族のことは考えない、あくまで私だけを見ているということが大前提だったはずですから。
    しかしそれはKGBに突き付けられた条件を呑んだためと知らなかったからこそです。
    チャンピオンの座を放棄することイコール収入が無くなるわけで、二人とも暮らせなくなるのですから、アナトリーは「全てを失っても」、愛する人を傷つけても、最終的に愛する人を救える道を選んだのです。
    アナトリーの愛の何と大きなことでしょう。
    それが分かった今なら、愛し愛された誇りを糧に堂々と生きていけます。
    力尽きました(×_×)長くなってしまい、ごめんなさい。
    明日も石井さんにとって良い一日でありますように。 ……バタッ

  7. 千賀子

    アナトリーはチェスが好きだけど、
    国家を背負っている状況に耐えられなかったんだと思う。
    フローレンスと出会い、この状況から脱出する勇気を持てたのでは。
    ただ、自分は既婚という事は言っていないような気がする(笑)。
     
    スヴェトラーナは、どういう女性なんでしょうね?
    実は年上の奥さまとか、もしかしてKGB幹部の娘とか、
    いろいろ考えちゃいました。
    どんな背景だったとしても、
    アナトリーを受け止める事が出来る器量がある女性なのでしょう。
     
    もし、私がスヴェトラーナの立場なら、
    新しい出会いを求めるかな?
    アナトリーと一緒に暮らす事になったとしたら、
    「バカタレ」と罵りそうです。
    いや、やっぱり別の道に行くかな?(笑)
     
    コンサートだとわからない所があるから、
    ミュージカル化して欲しいです。

  8. 匿@三度目

    あと2点ほど、妄想を書いて  -=≡ヘ(* – -)ノ
     
    スベトラーナが結婚指輪をしているのに気付きました。
    でも、我らがアナティはしていない(オペラで見ただけなので確証はナイデスガ・・・)
    それでスベトラーナはKGBより配属された妻なのではないか? と思っています。 西側と接触が多くなるアナティへの監視要員ですね。
    『誰かがドアを叩く 醜い微笑みとささやくその声に私はドアを開けた』
    ドアを叩いたのはスベトラーナ? もとよりアナティにはNoと言う選択はなくドアを開ける・・・・・・。
    夫婦としての暮らしは、やがてそれなりに絆を深めていく。
    アナティが自由と自由への旅へ誘う華やかな女性に出会うまで。
     
    そして、昨日も書いたのですが、
    『虚しさを募らせていた君が報われるだた一つの道』と歌詞を聴いていたので
    フローレンスの父の為に帰国を決意したのかと思っていたのですが、
    『虚しさを募らせていた日々が報われるだた一つの道』と『日々』だったのなら、
    アナトリーも亡命したものの『ソ連のスパイ』と見られていたり、昔の家庭生活への郷愁や、西側にいてもソ連の圧力が消える事のない事実を目の当たりにして総合的な判断で『終止符』だったのでは?
    もちろん、フローレンスとの日々は忘れ難く心の奥に永久に留まる。

  9. Zoccha

    みなさん大人で、私なんか実際には女性の感覚にきわめてうといのですが、
    小説書いても、恋愛の場面だけ毎度「あのな~っっ」て言われるんですが・・
    lunaさんのすばらしい解釈もおおいに興味を引かれましたが、
    あえて演出家Zocchaなら、「アナティ実はお子ちゃま説」で行こうと思います。
    ま、ある意味、社会で戦うのに外見は強そうにしてても、男なんてみんな子供でしょ(笑)
    ストレートプレイならば複雑な背景を描ききれると思いますが、
    これはミュージカルだし・・
    これあと6-7年でブレジネフ死去、ベルリンの壁崩壊まで10年を切れていて、
    そろそろソ連崩壊へ向かっていた時期・・
    自由化目前で、自由の足音がすでにし始めていたと思う。
    P子さんのスヴェトラーナとフローレンスの分析、賛成です。スヴェトラーナの芯の強さとフローレンスの控えめなしたたかさの対比は面白い。
    アナティは大天才だから、その世界一の才能を考えたら、
    誰がそばにいようと、好きなようにしてあげたいと思うのはある意味当然だと思うのですが、
    人として男性として見たら、彼は無垢な子供のように極めて純粋だけれど未熟な人で、
    そこが魅力というか、相手の女性が母にならざるを得ない要素がある。
    2008年版でも、記者に「なぜロシアを離れのるか」と詰め寄られ、
    私はロシアを離れない、祖国はいつも心の中にある・・と、訳のわからない言い訳が実はAnthemでした!
    結構理屈に合わない言い訳する人なんですよね。
    おおかた、スヴェトラーナとフローレンスを前に三者面談したら、
    「どちらも愛してる」と言いはりそう。
    そしてどちらか選べと言われたら「・・・」無言になっちゃうみたいな。
    そしてそれは彼の中では、嘘でも何でもなくて、彼なりの真実。
    少々ひねくれてて行動そのものは子供に見えても、フレディの方がはるかに世渡り上手で大人と思う。
    子供の頃から英才教育を叩き込まれた純粋培養のアナティが、一人で亡命するのは無理だった。
    漠然とは考えていても、打算も策略もない人に見える。
    フローレンスを利用したという側面はゼロなのではないか。
    フローレンスのために亡命したんだと解釈しておきたい。
    間違いなく天才で、子供みたいな純粋さと、憎めないわがまま、あの天真爛漫な微笑み・・
    女性がほっておけない魅力が彼の魅力なんじゃないかと思う。
    ・・ああ、このあたりなんです!荻田先生にうかがってみたかったのは。
    アナティのキャラ設定について、一番聞いてみたかった・・
    実際に中国が鎖国を解いてもまだ中国人の海外旅行などありえない頃に、
    中国の人間国宝に対し、私が一種のフローレンス的役割をしたことがあります。
    あまり詳しく書くと個人が特定できてしまうのですが、
    世界に20人ほどしかいない中国武術の人間国宝のタイトルを持つ師で、
    現役時代には映画俳優、アクション・スターで、ジャッキー・チェンより全然技術もルックスも上だった。
    当時外国人と結婚すれば中国を脱出できる風潮はあり、
    彼も日本人のこれまた全日本武術界トップレベルの女性選手と結婚して、来日、日本在住されたのですが・・
    ガチガチにまじめな方で、
    東京の大学へ教えに来られる際に、毎週夜遊びにひっぱりまわしちゃいました。
    人生目覚めたんじゃないかな?
    この出会いがきっかけで私も中国武術を始めることになるのですが、
    私の東京での師匠になる中国人を見に、
    わざわざ新幹線で東京まで来て、日本人に化けて体験入門に潜り込んでくれましたよ。
    私を預けるのが気に入らなかったのか、
    種明かしをして、中国人師匠と人間国宝と私は3人で御飯食べたんですが、
    人間国宝は終始ぶすーっとしてました(笑)
    とにもかくにも、私達は尊敬する世界レベルの師と弟子ですから、きわめてプラトニックな恋愛をし、
    彼はある種の人間的な脱皮をしたと・・
    惜しいのは、あの技術レベルとイケメンぶりなのに、映画俳優の仕事を続けなかったことで、
    それはそれで幸せな家庭生活なんだろうけど、
    いっそアメリカに行った方が良かったと思う。
    この年代の中国人武術家はほとんど成功しているし、その中では間違いなくトップランク・・
    やっぱり惜しいなあ~ 家庭の普通のお父さんに納まって欲しくなかった・・
    話しが脱線しましたが、
    アナトリーのせりふ 「正義と自由」の下り、あれも山場でした~
    ああ、忘れられないCHESS~♪
    匿さま、たしかにアナティが責められるあの「嘘!」「嘘!」はすごく印象に残ったのに、
    大阪では後ろか横から急に聞こえてくる「Chess!」「Chess!」が音量大きくてびっくり、
    「嘘!」が聞こえなかった。
    あれはいったい何??でしたよね。あの演出はよくわからない。

  10. ケイ!

    kazuさん!
    こんばんわ!ケイです!
    またもやkazuさんの075達に無理難題を押し付けムリクリ現実離れしようとするお題は昨日以上にマニアックでツボ深いお題になりましたなぁ〜σ(^_^;)?
    でも、アラミスに続きアナトリーも降参さす為に負けないっ(≧ω≦)b
    って、なんでやっ?σ(^_^;)?
    もしも、ケイがCHESSの脚本家ならば…!
    『何故アナトリーは妻を残して亡命したのだと思う?』については…!
    これ正確には『妻と子供を残して…』だよねっ?
    亡命した理由については…!
    何にも考えずに舞台見てたら、マウンテンデュエットでの笑顔とフローレンスの腰に手を回し誘導しながら行ってはいけない世界への扉を2人で開けサッサと夢の世界へ行ってしまう辺りで考えたら、現実でもよくある「魔が差した」とか「妻スヴェトラーナにはない魅力に惹かれ溺れゆく単なる安っぽい男性」とか「本能のままに心と体が動いた」とかで、フローレンスを好きになり行動に移すまでの時間は短かったと思うし、正直、妻の存在も子供の存在も脳裏にはなかったと思います!
    だけど、フローレンスと出逢い恋に落ちるまでのいきさつから考えたら、アナトリーは人としての本来の自分らしさを取り戻す為にとか、自分の居場所と安らぎを求めてスヴェトラーナとは立場の違うフローレンスに惹かれ心が動くがままに亡命したんだと思います!
    だって、アナトリーはCHESSにしか感心が無いオタクだとしてもそれは昔の話しで今では本来のゲームを楽しむと言うのではなく、「祖国を守る為の使命であり、生き抜く為の手段」な訳で心から楽しんでやってた訳ではないし、尚且つ、家に帰れば嫁子供の居るありふれた見慣れた光景で家でも外でも常に誰かに監視された籠の中の鳥!状態な訳で息苦しさや逃避願望は常に持っていたのでは?と思われるので…。
    『君が妻の立場だったら”それが彼”と思えた?』については…!
    ぅん〜ん難しいなぁ〜!
    I Know Him So Wellのスヴェトラーナ歌う歌詞を参考に考えたら、「愛され愛は愛した あったのにそれなのに失う」や「歩み寄ろうとしても二人溝が阻む」とか、アナトリーの事が凄く好きで大切な存在なだけに懸命に彼の心=愛を取り戻そうとしたり、真の妻になろうとしてる姿がいたたまれない程に切なくなる(T^T)
    又、いい様に国に動かされるのはスヴェトラーナも同じで本来の「愛=想い」を取り戻す為にではなく、祖国を守る為に、亀裂の入った心に自ら身を沈めてゆく(彼を迎えに行く)辺りは、相当苦しかったと思う反面、一年ぶりに彼に会える思いに挟まれかなり複雑だったと思うけど、彼女もまた、祖国の我が家から出れない、彼への「想い=愛」を断ち切れない辺りはある意味「籠の中の鳥」状態だし、色んな事に縛られ息苦しさを感じない日はなかったな!と考えれたら…、もしかしたら、彼を追い込んだのは自分なのかも?と思えたら、最終的にはアタシがスヴェトラーナの立場だったとしても彼の取った行動も彼の背中を見ながら”それが彼”と言えたと思います!
    だって苦しみ抜いた後に残る「愛=想い」って、それは上べっつらな好き!じゃ〜なく、深い所で繋がり合える真の愛!だもんねっ(*⌒▽⌒*)
    『君がフローレンスだったらどう感じたでしょうか?』については…!
    歩んできた人生が似てるのはフレディであってフレディとの恋愛は「同情」に近い愛!であって、馴れ合いの恋☆だったのでは?と思うので、アナトリーとの出逢いに彼女も心の安らぎを求めていったんだと思う!
    もしかしたら、どことなく幼い頃に離ればなれになった父の面影をも見たのかもぉσ(^_^;)?
    だから、言葉の端々も丸みを帯びた優しい言葉になったと思うし、アナトリーとの関係が永遠に続く事を強く願ったのは間違いないと思います。
    ただ、スヴェトラーナがバンコクに来ると分かった時あえてアナトリーに伝えたのは、過去にハンガリー動乱で父と離ればなれとなった時の「大切な人を奪われた苦しみ」を思い出したからだと思うし、彼への精一杯の愛情表現でもあっただろうし、大切な人を奪われた者としての痛みが分かるからだと思うので、パッと見ぃ〜他人の者を奪う最低な女って思うけど、でも、本当はとっても寂しがり屋で純粋な人なのかな?と思います!
    こんな感じで如何でしょうかぁ〜(^-^)
    アタシはフローレンスよりスヴェトラーナ派なんで、帰らぬ主人を口を閉ざしひたすら待ち続けた彼女に…!苦しむ胸(心情)を抑えながら今は愛されてないと知りながらも愛する人を迎えにいく彼女に座布団3枚あげちゃいまぁ〜す(〃▽〃)
    もしかしたら、スヴェトラーナは「彼が最後に帰る場所は私」と分かっていたのかもね(^-^)
    オヤスミなさぁ〜い(^-^)/~~

  11. ブルー

    石井さん、お疲れさまです(__)
    また一段と凄い難題ですね(ーー;)
    「なぜアナトリーは妻を残して亡命したのだと思う?」
    う〜ん、難しい(?_?;
    それこそ先日、石井さんが書いてた太郎さんの気持ちは太郎さんにしか分からないじゃないですか?
    あっ、脚本家としての考えでしたっけ?
    考えが浮かびません。
    「君が妻の立場だったら、”それが彼”と思えた?」
    アナトリーが亡命して自分から離れていった段階で、自分には魅力がないからだと思ってしまうと思うから、”それが彼”と思っていたとしても元通りの生活は出来ないと思います。
    「君がフローレンスだったらどう感じたでしょうか?」
    アナトリーの優しさなのだとは思うけど、どうして勝手にひとりで決断したの?と思います。好きな人には、悩む事があったら相談して欲しいです。自分が関わる事なら尚更。
    一度好きになると嫌いになる事が殆どないので、スヴェトラーナにしろフローレンスにしろ、どちらの立場になっても多分アナトリーを嫌いにはならないと思うけど…ただ好きな順番が変わるかな?(^^;)
    今回のお題は、朝考えて書き込めないと思ったので夜のうちに来ました。
    お忙しいと思いますが、体調は大丈夫ですか?
    もう寝ちゃってるかな?
    おやすみなさい(_ _)

  12. 明美

    かずさん
    こんばんは!
    スヴェトラーナとの関係、一番気になっていました。
    アナトリーってフローレンスやフレディーの西側に属している
    人物を通して、未知の世界に対して憧れのようなものを
    見ていたのかなぁという気がします。
    彼の中では常に「国」という存在が重く圧し掛かっていて、
    限界を感じていたし、
    だからこその亡命だったけど、
    そんな辛さから開放されたのは、ほんの一瞬。
    亡命してもチェスを続けていれば以前と同じように政治的に
    利用されるだろうし、ロシア側からの尾行や盗聴の恐怖にも
    怯えていたかもしれない。
    私の勝手な思い込みですが、
    フローレンスとは通じるものがあって恋に落ちたけど、
    それは新しいものに抱く憧れのように
    一時的なものと気づき始めていたのではないでしょうか。
    スヴェトラーナは亡命前のアナトリーの心の苦しみを
    理解していたと思うし、
    亡命後の彼も決して満たされていないであろうと
    想像していたと思います。
    だからこそ、いつかは戻ってくるって確信して
    連絡を取り合うことをせずとも待ち続けたのでは・・・。
    フローレンスとの関係は彼女にとっては
    大した問題ではなかったのです。
    (あくまでも勝手な妄想ですけど)
    フローレンスはなにか打ち込むものが見つかれば
    そこに力を発揮できる人。
    恋愛はその延長線上だから、
    アナトリーと別れて、はじめは辛くても、
    すぐに父親の調査に没頭していそう。
    そこで新しい恋人も見つけていそうな気がします。
    アナトリーがロシアに戻る決意をしたのは
    フローレンスの父親を思ってというのは表向きであって
    彼女に対する想いよりもスヴェトラーナや故郷への想いが
    勝っていたのだと信じたい。
    そうでないとだれも救われないような気がするから。
    フローレンスに対してちょっと冷ややかに
    見ていたみたいですね、私。
    私だったらどうか・・・はわからないけど
    スヴェトラーナの方が理想的です。

  13. かおり

    自分が出ていたわけでもなければ、苦労したわけでもないのに、千秋楽翌日から言いようのない脱力感に襲われておりました。
    今日は久々のコメント。
    さっきからみなさんの深い考察力に感心しっぱなしです。
    で、私も考えてみました。
    私が脚本家なら…
    アナトリーは、ただ純粋にチェスの試合がしたかった、チェスを国家の争いに利用されたくなかったのでしょう。
    そして、フローレンスに出会い、彼女を愛してしまった→彼女と一緒にいたい→彼女ならチェスに生きる自分をわかってくれるはず→妻はいるが、ソビエトに戻るのはまっぴらだ…で、亡命を決意。
    単純過ぎかな?
    私がスヴェトラーナなら…
    「それが彼」なんて歌えません。
    ソビエトに戻ったところで、一緒に暮らしていくことはできないだろうなぁ。
    だって、自分の元に心がないんですよ。
    どんなに自分が彼を愛していても、自分を愛してくれていない男性と一緒にいるのは苦痛です。
    でも、フローレンスだったら。
    ずっとアナトリーを愛するだろうと思います。
    自分の為に犠牲になってくれたことで、離れていても心は自分の側にあると思えるから。
    フローレンスとスヴェトラーナが親友にでもなりそうな雰囲気で「I Know Him So Well」を歌うことで、アナトリーが素敵な人に見えますが、実はタチの悪い男だと感じたのは、私だけでしょうか?

  14. りこ

    かずさん、こんばんは!
    スヴェトラーナは…観ていて切なかったです。
    ストーリーを予習せず、相関図も見ずに行ったので、
    奥さんが出てきたときは「結婚してたんかい!」と思わずつっこんでしまいました。
    そんな素振りを全く見せず、フローレンスに愛を囁くなんて、アナトリー、なんて悪い男。笑
    「彼はいつも違う道を選ぶ」(たしか)スヴェトラーナが歌っていた歌詞だったと思いますが、
    今回に限らず、アナトリーとスヴェトラーナは色々な考えの違いが普段からあったのかな?と。
    でもスヴェトラーナはアナトリーを愛していて、なんとかその溝を埋めようとしてたのかなという気がします。
    でも結局うまくいかず、アナトリーはスヴェトラーナの事は嫌いにはなってはいないけれど、
    チェスに情熱を燃やす人だから、その溝を空くがままにしていたのでしょう。
    で異国の地でチェスのような情熱的な女性にであってしまったと。
    …うーん、アナトリーは国に戻って、今度はスヴェトラーナを大切にしてくれるんでしょうか?
    罪悪感から、優しくされても辛いですよね。
    私だったら、それが彼、なんて思えないかもしれません。
    アナトリー、奥さんから愛されてますねー。
    お題からずれてますが。
    今度はちゃんと奥さんの事大事にしてくださいねー。
    なんかスヴェトラーナの叫びがほんとに切なかった…。泣

  15. maki

    なるほど…。
    スヴェトラーナもソ連育ちだから、アナトリーの置かれている状況を理解していた…。
    ということは、いつかはこんな日がくるかもしれないと覚悟はしていたのかもしれないですね。
    「亡命」も珍しい話ではなかったでしょうしね。
    何やら私のは日本のアットホームな話になっていましたが。
    とにかくアナトリーは重圧から逃れて、ただ大好きなチェスを自由に思いっきり楽しみたかったんでしょうね。
    きっかけが自由の象徴である美しいフローレンスだったと…。
    石井さんも国の指示する音楽しか聞けなくなったり、決められたジャンルの曲しか書けなくなったら
    きっと自分の国を飛び出しちゃうんじゃないんでしょうか?
    たとえ妻子がいても。
    「ごめん!赦してくれ!」って(笑)
    男の人って、そんな所ありますよね。
    あ、違っていたらごめんなさいね。
    それにしても皆さん凄い♪
    P子さんのなんて、本当に本人が登場して胸の内を語ってるみたい!!
    は〜〜面白かったです♪
    石井さん♪
    本当にお忙しいのに、よく企画してくれました。
    読むの大変でしょう?
    顔晴ってくださいね♪
    今日も1日お疲れさまでした♪
    明日も絶対よい日になりますから♪
    ではでは♪
    おやすみなさい…☆

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