安奈淳さん…その揺るぎなき魅力<中編>

October 5th  

窓の外を見上げれば…雄大な雲の山脈が、果てない空に向かってそびえている。これが秋なのか…こんな筋骨隆々の白い上腕二頭筋 初めて見た(笑)。

『招かれざる客』では、ウォリック夫人という愛情深い母君を演じておられる安奈淳さん。悲しみをたたえながら切々と語る言葉の一言一言が….見ている者の胸を締め付けてくる。魂の宿った台詞、血の通った台詞が、あの美しい声で奏でられると次の出番の準備をしていても立ち止まって聞いてしまうのだ….素晴らしい女優さんだ。

2006年。「花嫁付き添い人の秘密」。俺が初めて舞台音楽を手がけさせていただいた作品だ。オーストラリアで生まれ何度も賞を獲得した名戯曲に「音楽」をつけて音楽劇化したいというお話だった。その作曲家に選んでいただいたのだ。もうどれだけ嬉しかったか!!!!!俳優だけでなく作曲家の依頼も受け付けていますので、関係者の皆様どうぞよろしく(笑)。マジです。

2006年の夏は、来る日も来る日も、演出家の「三輪えり花さん」とどんな楽曲にするか打ち合わせに奔走した記憶がある。この役のテーマは「おしゃべりなオバさん」の曲。この人のテーマは「泣く子も黙るバラード」。この人のテーマは「ちょっとお馬鹿なアイドル風の曲」といった具合に指示されて作る曲が面白くて、意外にもそんなに苦労せずに出来上がった。まさに職業作曲家みたいで楽しかった。

この時の経験はシンガーとしても役者としても、大きな大きな財産になっている。

その作品で、主演の樹里咲穂さんのお母さん役コリーンを演じられていたのが安奈淳さんだ。って前フリ長いな、おい(笑)!!!

安奈さんのテーマは、やはりシャンソン的な曲にしましょうという話になったが、俺はあの素晴らしい歌唱力でブルースも聞いてみたかったのでそう提案し、ブルース部分も書いた。さらに、大らかでちょっとコミカルなお母さん役だったので、そういった天然風なメロディーも足そういうことになった。ということで、結局シャンソン風で始まって能天気なアップテンポのポップスになって最後にブルースでフェイクして終わるという3部構成にしてしまった(笑)。やりたい放題(笑)。

しかし安奈さんは、見事に…まさに見事に俺の楽曲を演じ歌って下さった。博品館劇場の最後列で涙を浮かべて感動したなあ。ありがたかった。素晴らしい役者さんが血を通わせてくれると、自分の書いた曲がこんなにも名曲になってしまうのかと驚いた。だから、自分もそうありたいって思った。

「コリーンのテーマ」は我ながら良い出来だと思っているので、いつかセルフカヴァーしてみようかな。樹里ちゃんの「メグのテーマ」(泣く子も黙る感動的なバラードという要求でした…)は、4th CD『同じ傘の下で』で歌っています。よかったらそっちも聴いてね!!!

あ、また時間なくなっちゃった(笑)。

稽古中の執筆のため時間がないのね~~、おば、おば、おばちゃま、ごめんなさいなのね~前編中編後編の三部作決定になったの。

あら…安奈さんといえば三部構成になるのかしらね。おばちゃま、ビックリ(笑)。

行ってくるわね。

ps
「花嫁付き添い人の秘密」は観たことありますか?見ていない人はどんな内容だと思いますか?どんな秘密だと思う?え、想像させるの(笑)?


33 thoughts on “安奈淳さん…その揺るぎなき魅力<中編>

  1. P子

    あっ!
    わかりました★
    おばちゃまは、『花嫁付き添い人の秘密』に出演されていたのですね!
    花嫁が樹里さんで、花嫁の母が安奈さん。 で、その花嫁の付き添い人がおばちゃま!
    おばちゃまは、その道のプロ。ベテラン付き添い人。
    おばちゃまが付き添い人をやったカップルは、離婚ゼロ組。
    人間力溢れるおばちゃまに、なぜか皆、秘密を打ち明けたくなる。
    「おばちゃま、聞いて!誰にも話した事ないのだけれど!」
    「今聞いた事は絶対内緒にしてね!おばちゃま!」
    しかし。
    おばちゃまの最大にして唯一の欠点は、人類史上最高に口が軽い事。
    聞いた秘密を、次から次へ、本人にペラペラとバラす。
    ここでおばちゃまのテーマ曲♪「おしゃべりなオバさん」。
    おばちゃまのせいで、もう、この結婚だめかも、みたいにゴタゴタになって、大らかでちょっとコミカルな母コリーンの勘違い、などの要素も加わり、ドタバタドタバタ。
    秘密にしていた事が明るみにでた事により、皆のむき出しの本音が炸裂。
    花嫁付き添い人の秘密=家族の本音!
    だった瞬間、おばちゃまが一気にまとめて解決!
    さすがおばちゃま!
    笑いあり、涙あり。
    そして迎える大団円★ハッピーエンド★
    って、おばちゃま主演!?

  2. まう

    あぁ(>__<)
    いよいよ来週から公演が始まりますね。
    毎日お忙しいと思いますが、お稽古頑張って下さいませm(_ _)m

  3. まう

    おば、おば、おばちゃま~(笑)
    教授のファンでもありますが、おばちゃまのファンでもあります(笑)
    おばちゃまのファンクラブがあったら入りたいくらいです(*^^*)
    毎日出てきて頂きたいです(^^)v・・・なんて勝手なこと言ってすみません(>__<)想像で失礼しますm(_ _)m

  4. maki

    お疲れ様です♪
    あれ?お題が出てますね?
    どんな話か。
    う〜ん。ヒントはありますよね。
    *おしゃべりなおばさん
    *大らかでコミカルなお母さん
    *泣く子も黙るバラード
    「Meg’s theme」
    この歌、とても悲しいままで終わるんですが、この話はハッピーエンドではないのでしょうか?
    新郎に何か問題がありそうです。
    そして付添人はそれを知っている?
    ずっと問題なく結婚式当日を迎えるに至ったのに、その日新郎は来なかったとか。
    能天気なお母さんが、それでも前向きに考えていたりして。
    付添人が語り出すその秘密とは!
    ………。
    えっと…。
    彼はゲイだった。
    チ―――――――――――ン。

  5. みさ

    一孝さんへ
    こんばんは。お疲れ様です。
    『Kazu’s theme』をご自身で創るとしたら…
    凄い楽曲になりそう(*^^*)

  6. pomme

    お疲れ様です。
    こんばんは!
    あれれ?またまた加筆修正されてる。
    最後のpsのところ。見つけちゃいました。〃^_^〃
    「花嫁付き添い人の秘密」→観た事ありません。
    そうだなぁ。どんな話なのかな。。。
    付き添い人の人が花嫁さん、もしくは花婿さんの重大な秘密を知って
    しまって。TVの家政婦は見たのようなもの。
    そのことが原因で結婚式がスッタモンダ。
    結局はハッピーエンド。
    こんな感じかなと思います。

  7. P子

    お稽古な日々、お疲れ様です!
    そんな中での三部作(笑)執筆。ありがとうございます。
    中編(笑)!
    安奈さんとの出会いが小学生だったから、まさか次は、中学生で、中坊編っ!? ってこと!?
    と思って読み進めたら、そんなわけはありませんでした。
    そうでしたかー。
    ご自分が作曲された作品を、安奈さんが、キャストの皆様が熱演されている所を、劇場の一番後ろの席から観るなんて、それはそれは感激ですね。
    いや、本当に、夢のようなお仕事されてますね★
    それからおばちゃま。
    石井のおばちゃまなのかと思っていたのですが、ひょっとして、『招かれざる客』に、こっそり出てきちゃう登場人物ですか!?
    「おばちゃま、見ちゃったのね、犯人を。」
    「おばちゃま、もう、びっくりよ!」
    みたいな(笑)
    おばちゃま、後編でもまたお目にかかれますよう(^_-)

  8. Zoccha

    ああそうだ。
    安奈さん<後編>終わったら、ぜひ良子ちゃんと2ショットをリクエスト。
    みんな、裏で超大人気の星田〇〇を一目みたいんじゃない?
    うふふふ~♪
    良子ちゃん、もっともっと鍛えてくださいね~

  9. ikuko

    作曲家石井一孝の舞台も観たかったな。
    他人から与えられたテーマをもとに作る方が難しいのかと思ってましたが、
    面白く、楽しく作っちゃったのですね、天才!!
    『Meg’s theme』は初めて聴いた時、
    「何て素敵な曲!誰これ作ったの?」って思っちゃいました。
    カズさんのCDなんだから、カズさんが作ったのに決まってるのにね。
    切ない歌詞に心揺さぶるバラード。
    女目線で歌うカズさんの声もまた素敵!
    泣く子も黙るどころか、泣けてしょうがなかったよ~。
    で、安奈さんの後編、楽しみにしてます!

  10. シェアト

    教授、こんにちは~。
    お稽古の執筆、ありがとうございます♪
    毎日、お疲れさまです。
    プレビュー公演、来週ですね。早くみたいです。
    今日も頑張ってくださいね!
    後編、楽しみにしてます~!!

  11. Zoccha

    おはようございます☆
    安奈さんがウォリック夫人・・・ということは、
    本来原作での進行役というか、狂言回しのミス・ベネットが出てこない?
    あのマイクルに続いてせりふたくさんのミス・ベネットを上演台本から削った~?
    普通に原作読んで、女性の役を一つ削るなら、出番の少ないウォリック夫人を削ると思うけど、
    まあウォリック夫人に降りかかったこの日の出来事の重さからすれば、
    ミス・ベネットを削る方を選んだってこと?
    まさか斉藤さん、女装しないですよね・・・
    むむむ。面白くなってきました・・・
    10/13が楽しみ・・・

  12. maki

    おはようございます♪
    お元気そうで何よりです♪
    いきなりタイトルの「中編」に吹き出してしまいました(笑)
    そして、石井さん石井さん。
    筋骨隆々の上腕二頭筋の雲は、昨日の雨か、夏の名残かと…。
    秋の雲といえば、うろこ雲、羊雲、空の高〜い所にできるすじ雲でしょう。
    また見てみてね♪
    「花嫁付添人の秘密」はねぇ、石井さんが音楽監督をされて曲を書かれたらしいと知った時に、なんとか聴けないものかと随分検索しまくりました。
    4thCDにあるのみですね。
    初めて聴いた時はまだ知らなくて。
    これだけ女目線で女言葉なので、なんでなんだろうと妙に印象的な曲でした。
    でもと〜っても美しい曲です♪
    舞台で女優さんが歌ったら、また雰囲気が違うんでしょうね〜。
    もともと歌の無い戯曲だったとは。
    全くのゼロから曲を全部作るなんて、凄いですねぇ石井さん!
    ものごっつ〜大変な仕事に嬉々として取り組んでらした姿が、目に浮かぶようです。
    なんてったって、死ぬほど音楽が好きな石井さんですからね♪
    そっか。テーマがある方がイメージしやすいんですね。
    昨日のコメントからも、安奈さんイコールシャンソンのようでしたが、そこにブルースとポップスなんて、洒落てて面白くて素敵な発想じゃないですか♪
    素晴らしい歌も素晴らしい歌い手がいてこそ。
    その1人が安奈さんだったというわけですね♪
    それにしても、曲を作る側と歌う側の両方の気持ちが分かるなんて、素晴らしいことです!
    それは貴重な体験をされました。
    是非、次なるオファーがあるといいですね♪
    私も聴いてみたいです。
    ではでは♪
    今日も張り切ってまいりましょう!
    あ、今日は暖かくて良かったですね♪
    まさか今度は暑い暑いと嘆いてるんじゃ…。

  13. FROM KAMA

    おば、おば、おばちゃまね、加筆訂正したのを見逃さなかったのね(爆)!
    安奈淳さんトリロジー、楽しみにしてるわね!!
    今日もモアベターよ♪

  14. みさ

    一孝さんへ
    お昼休みにこんにちは。
    今日もお稽古前にブログアップ、本当にありがとうございますm(__)m
    様々な才能をお持ちの一孝さん、これからもお仕事の幅が広がっていきそうですね!!
    安奈さん(後編)も楽しみにしています。お稽古頑張って下さい(^-^)

  15. はいはい、おばちゃん、いってらっしゃい。
    急いで走って転ばないようにね~ (^◇^)

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