昨日は、俺の最愛の作品でもある『Miss Saigon』を見に行ってきた。1992年の5月5日。市村さんの号令の元、本田美奈子ちゃんと共に俺がデビューした伝説のミュージカルだ。
今回は演出から装置までガラッと変わるとのこと。だから、サイゴンマニアとしてものすごく見たかった。我が友 岡幸二郎に完売のチケットを何とかしてもらい(笑)、遂に見に行かれたというわけ。
苦しくて悔しくてやるせなくて….号泣してしまいました。ストーリーも曲も知ってるのに…。
戦争の下では、常に、時代に翻弄され命や夢や心さえ失う若者のストーリーが生まれる。そのリアルな物語は、嬉しくもなんともなく、ただ、事実と現実が大きな波のように押し寄せてくる。自分の好みに脚色などできない。
『Miss Saigon』はマダムバタフライにインスパイアされてできた、作家が脚色した物語だ。
だから、本当にリアルにあった誰かの実話ではない。でも、こういうことがあの時代にいっぱいあったんだよねって、人間って悲しいほど愚かだよねってお客さんに思ってもらえたら、かなりの成功だと思う。「キムという人の実話」のように心に映ったら、キャメロンやクロード・ミッシェル、アラン・ブーブリル氏の思いが叶ったということになる。
ただ、初演から言われているようにキムの最後の決断は、東洋人にとって、また母親像として微妙な描かれ方で賛否の分かれるところだよね。それ以外にも、脚本上の突っ込みどころは、確かに、ある。
でも役者はどうしようもないし、誠実に自分の演じる人物像と向き合うしかない。それに「音楽のクオリティー」と「唯一無比のメロディーの美しさ」は絶品で、脚本以上に音楽がリアルを語っていると思う。
我が友 幸二郎は、ヒーローでも偉い軍人でもなく、普通に時を生きるアメリカ人として存在していた。それがリアル感を増していて素晴らしかった。『ブイドイ』は語るような佇まいで、次第に感極まる演説になっていく様に息を飲んだ。岡幸二郎ここにあり!でした。
ほんまに幸二郎ちゃんは良いお声でとっても男前で、おばちゃま感激なの。
全然知らなかったんだけど、昨日が幸二郎のジョン200回記念だったそう。うわ!一言もおめでとうを言わないで帰ってきちゃったよ(笑)。今言うぞ、幸二郎おめでとう~~~~~!
市村さんは立っているだけでエンジニアやった。20年同じ役を演じ続けるという大変さ、重み、尊さを感じるから、泣けるんだよね。アメリカンドリームはもはや芝居じゃない究極のリアリティーを感じて感動した。圧巻でした。俺は市村さんにいただいたダンスウェアを持ってるんだぞ!自慢しちゃうぞ(笑)。
里奈の「命をあげよう」の崖っぷちの叫びに魂を持って行かれた。さすが里奈!タムへの深く愛しい眼差しや髪に触れる指先までがキムだった。本当に素敵な女優さんだなあってため息がでたよ。
優一は、今度「招かれざる客」で共演するからみんなよろしくね。そもそも俺がマリウスでデビューした94年レミゼでガブローシュをやっていたのが優一だ。だからあんなに若いのに芸歴はほとんど一緒だ。いや負けているかもしれない(笑)。天性のテノールヴォイスが美しく一幕は聞き惚れていたのだが、ホテルのシーンのクリスに涙が止まらなかった。失意・孤独・懺悔・慟哭が彼を襲っていることが叫びにも似た歌声から感じられた。素晴らしかった….。
洋平がこれまた最高で、激するところと抑えたところの対比が見事。洋平って本当は洋平じゃなくてトゥイなんじゃないの(笑)?いつみても脱帽。今回も天才でした。
他のキャストの方々もみんなグレート。こうやってこの作品が上演され続けていくことが嬉しくて仕方がない。お薦めですよ!是非まだサイゴンに触れていない方は見に行ってね。俺の魂の作品だから。
ヘリコプターに関してはネタバレなので語れませんが、俺は素晴らしい!と思いました。
サイゴンネタ、ここが好き!とかみんなの声が聞きたいなあ。昔のヴァージョンでもいいよ。「石井君がアメリカンドリームに出とちった回を見ています。後からどうもすいませんってペコペコしながら出てきてたわよ」とか….面白ネタない?
今回ヴァージョンのネバレしないようにお願いします。
ミスサイゴン
私においても魂のミュージカルです
四年前の夏
とても大切な人を亡くして
茫然自失な日々でした
偶々取っていたミスサイゴンのチケット
魂を射抜かれたあの日を私は忘れません
悲しい話です
それでも役者さんが役を生きるそのパワーに
私は生きる力をもらいました
その日のキャストは
市村エンジ
ソニンキム
芳雄クリス…ダルタニャン!
岸ジョン…ポルちゃん!
石井一彰トゥイ
さとしさんエンジのアメドリ冒頭の切なさ、
たまらなかったな…サトス…
三銃士も恋しくなってきました
サカケンジョン
シルビアエレン
ますます三銃士~
今回新演出では
ベトナムでアメリカでバンコクで
必死に生き抜こうとする人々の群像劇の色合いが増し
私は更にこの作品に引き込まれてます
今日は、恵みの雨…少し、涼しくなるかなぁ。『9時から5時まで』ミュージカルの題名ではなくて残念、毎日の会社にいる時間です。木曜日は、ちょっと自分にご褒美を…今日は、31のアイスクリーム、雪だるまです。これから、一孝さんのCDタイムです…♪♪♪幸せは、色にたとえると何色でしょう☆☆☆