熊本到着。
バスを降りた途端、しなやかな雨のドロップがポトリと肩に落ちてきた。雨男、またやってしまいました……。誰か干ばつ地に俺を招いてくれ。
昨日の長崎公演はかつてないほど神聖な気持ちで演技に取り組んだ。それは「ザザ神様」が楽屋に鎮座されてたからだ。
いつもはバラバラに楽屋にいることが多いのだが、昨日は男子キャストが大部屋楽屋に全員集合だったのだ。その瓶は一彰の化粧前にオゴソカに佇んでいた。
ざざむし裁判のキーマン 石井一彰裁判長がおっしゃった。「さあみんな、今日はザザ神様がみんなを厳しく見張っているぞ。しっかりやろう!」
我らが「ざざ」はとうとう神様に昇格となった。
…..これほど”セリフを間違ってはいけない”と己を戒めながら演技をしたことはない…..
おそるべしザザ神様の威力。
ついでに隣りには「蚕のミコト」もいらっしゃる。
俺は誰よりも念入りに祈りを捧げたので事なきを得たが、いつ俺に神の罰がくだるかわからない。油断のならない公演….『9 to 5』は明日、いよいよ熊本市民会館で君を待つ。
「えみこさん…。Zocchaさんたら、名古屋で産み出された私たちのこと忘れているみたいよ。」
「そのようね。そしてちなみに私は石井さんでなくて、フランクリンに魅了されたのよ。さちえさん。」