パステルカラーの秋空の下、一昨日、『招かれざる客』の幕が開いた。プレビューと言っても役者にとっては勿論「初日」だ。
北千住までお運びいただいた皆様、ありがとうございました。
アガサ・クリスティー姉さんの脚本が本当に素晴らしく、稽古に挑む前から「良い作品だな~」と思っていたのだが、星田さんの怒濤のリハーサルを経て迎えた初日は…感無量であった。
初めてお客様の前で演じる緊張感と恍惚感が「初日」の醍醐味だ。ここはウケるだろうなと期待していた台詞で「日本庭園のシシオドシがカコ~ンと鳴ったら気持ちいいなあ」ってくらいの静けさに包まれたり(笑)、稽古場で一度も笑いなんか起こらないシーンで「クスッ」と笑われちゃったり….不破さん、斉藤さんと幕間にそんな話をした(笑)。初日は役者にとっても驚きとハプニングの連続なんだよね。
まあ、いろいろと小さいハプニングはあったかもしれないけど(笑)、カーテンコールでのお客様の拍手の厚みが温かくて、めっっっちゃ幸せな気分になった。これは良い滑り出しだと思った。
なんと言っても、ルリ子さんの絵画の一部かと思う「美しさと存在感」が作品に風格を与えて下さっているのではないか。一緒に演じていて、俺の心を射抜くような「あの眼力」に引き込まれる。俺も全日本目力選手権3位の実力だけど、ルリ子さんの「目」の語りは凄い。これからご覧になる方々は「目と目の語り合い」にご注目下さいね。
個人的には…歌わない芝居の中で「繊細に感じ、想い、惑い、演じる楽しさ」を教えていただいた演出の”星田良子さん”に感謝の気持ちでいっぱいだ。これから全国を廻り、ルテアトル銀座で大千秋楽を迎えるまで、1mmずつでも芝居を深め、高めていきたい。
そして11/18 厳しくて有名な星田さんに「石井君、初日より100倍も良くなったね。とっても素晴らしいよ」と褒められたい。って子供か(笑)!!!
PS
推理サスペンス向きの音楽で、人生をかけて好きな曲がある。『Un Detective』という映画のメインテーマ。岐阜のレコード屋でかかっていたこの曲に30秒で恋に落ち、店員さんに「これ誰の何ていう曲ですか?」と聞いて即購入した思い出がある。転調具合、間奏のビブラフォンソロ、ダークネスでアダルトな空気感…めっちゃカッコよくない?
フレッド・ボングストという方の作曲らしい。ちなみに映画は見たことがないので内容は知りません(笑)。
こんなお洒落でスリリングな曲は….お嫌いですか?アガサ姉さんの世界にも通じるかなあと思います。ちょっとジャズ寄りだけど。
本日のお題:あなたにとって、スリリングでドキドキでサスペンスな曲は何ですか?また、それは人生のどんな局面でかかりますか?
<例>
あたしサトミ。ごっつう 急いでいるのにもかかわらず、電車でメールチェックなどをしていたら、降りるはずの駅で扉が閉まってしまった時デス。シマッタ~(笑)と思いながら顔面蒼白の中「ミッション・インポッシブル」が流れマス~。
★Un Detective (1969年) / Fred Bongusto & Robby Poitevin (フレッド・ボングスト)
http://www.youtube.com/watch?v=VDrQslY8NSU
ジュリアン、いってらっしゃい♪
ジュリアン、いってらっしゃい♪