こんばんは。
スカピンロスの皆様、ショーヴランの逆質問に多くのご意見ありがとうございました。ずっと謎を胸に抱えながらギロチン台の裏に隠れていたので(笑)、とても勉強になりました。お客様の観察力・洞察力・想像力が役者のそれを上回る時って結構あります。素晴らしいね。俺たちも毎日考えて演じてるんだけどね。
さて、逆質問1についてですが、芝居や脚本に対する見解は人それぞれ、お客様の心に浮かぶものが一番大切なので、むろん正解はありません。そもそも俺的に謎なので聞いてるわけですから(笑)。
みなさんワンダフォー。
いろいろな見解があるもんだねぇ。ありがとうございます。
俺たちスカピンカンパニーで考えたのはこうです。ゲイブからの説明でもありましたが、「その港はアルマンに案内させたら わざと脱走させて…」「港に呼び出すための手紙だな」や石丸さんへの「グラパン、偽造できるか?」は、すべてパーシー(グラパン)が誘導した考え。こう言わせようとグラパンが思った通りにショーヴランが喋ったということ。つまり港で処刑しようというグラパンのプランを、あたかも自分で考えついた気になったショーヴラン…哀れ!ということです。
このへんの着想・論旨の流れもかなり強引で演じる側は大変でしたが、まあ視野の狭いショーヴランということで良しとしていました(笑)。
さらに、ゲイブの演出で、アルマンとマルグリットの乗る馬車の御者 川口竜也くんはショーヴランの部下でパーシーの部下ではないとのことでした。だから、アルマンに告げられるまでどこに行くかは御者も知らないということ。その流れだとむろんショーヴランも知らないよね。
ミクロンへ!と告げられて2人を乗せた馬車は一路ミクロンへ。それをショーヴラン達は地味ーについていくわけ。
「フランスの海岸線はギロチンだらけじゃありませんか 」 というグラパンのセリフも元々無かったんです。今回ゲイブの意見で足されたんだよね。だから海外ではもっと突飛な流れだったんだろうね。
アルマンが「ここはミクロンなのか?なんであんなところにギロチン台が。信じられない。でもやはり岩場などは見覚えがあるし、やはりここはミクロンだ」と気づく流れから、やはり突然ミクロンにギロチン台を設置したということになる。
ベンを中心に作成した仕掛け付きギロチン台をあらかじめミクロンの近くに運んでおくピンパーネルとスカピン団。御者には、「行き先を密告するために途中どこかで大きい休憩を取れ」とショーヴランに命じられてたんじゃないか。
行き先がミクロンだとわかるとそれを部下達に告げて、大至急近道を飛ばし先回りして、部下達に例のギロチン台を運ばせた。
グラパンとスカピン団は、「早くショーちゃん、行き先がミクロンって気づいてくれないかなあ」とギロチン台を運ぶ気満々で近くの港で待っていた。そんな感じか。
携帯電話もトランシーバーもないから、時間を飛越せないのでなかなか大変だよ設定が。
御者はわざと遠回りして時間をかせいでミクロンに到着。
何分か何時間か不明だけど(笑)、ギロチン台の裏に息を潜めつつ隠れていたショーヴランが雷鳴と共に不敵な面構えで登場する。こんな筋書きかなと川口竜也くん達と話し合った。
お客様はそんな面倒くさいことは考えず面白いと思って観ていただけたら最高なんですが、役者はこういう細かい辻褄ストーリーを考えるんだよね。
でも、もっと良い裏ストーリーもみんなの案にある気がする。再演があったら俺に入れ知恵していただけないでしょうか(あほ)?とても演技の役に立つ情報でございます。
逆質問2 は、そりゃあアルマンが自分で語った内容がいいと思います(笑)。稽古場で、誰よりも広が「なんで俺はファーレイとオジーの名前を喋っちゃったんでしょうか」と頭を抱えてたからね(笑)。一生懸命考えた広の案を尊重します(笑)。
ほとんどのお客様がさして気にも止めない点。ここをこだわるのが役者である。今回はそういうお話でした。いかがでしたか?
さあ、「Midnight Treasures」の鬼のような収録(1月がまるまる博多なので年内に1月末までの分をすべて収録しなければならんのです)を終えて、少し心に余裕ができました。ただ平方元基くんを迎えてのクリスマスコンサートのアレンジと譜面書きが…。みんなの珠玉の質問に答える時間があるのだろうか?気持ちとしては答えたい。頭の中には答えが浮かんでるものも多いです。
…無理せず頑張ります。
皆様いつもありがとうございます。ショーヴランより愛をこめて。
★石井一孝の20曲2枚組の渾身のニューアルバム『Swing in the Midnight Blue』
<収録曲>
★『CHESS』より
You and I (reprise) with 安蘭けいさん
Where I Want To Be with AKANE LIVさん
★俺の書き下ろした渾身のアダルトAORデュエット『5センチの勇気』with 姿月あさとさん
★『天使にラブソングを』より、エディーの歌う切ない心「I Could Be That Guy」
★『ゾロ ザ・ミュージカル』よりホープ そして ラモンの子守唄。
ご覧のように…ミュージカルも豪華ゲスト様参加オリジナル曲もガッツリ収録しています。特に『ラモンの子守唄』を自分のアルバムでカヴァーしている俳優は、世界中で俺一人だと思います(笑)。
全体に大人っぽいアダルトな仕上がりになっていると思います。ジャズやソウルタッチの曲も多いです。是非是非聞いて下さいね。
★「石井一孝 クリスマスコンサート2016」
2016年12月23日(金・祝)
1st. 13:30 開演/2nd. 17:00 開演
会場:浜離宮朝日ホール 小ホール
ゲスト:平方元基くん
チケットは石井一孝オフィシャルサイト、チケットぴあにて絶賛発売中です。
お忙しい中、スカピン回顧録(逆質問解説)をありがとうございます。
遅くなりましたが、私も逆質問解説への感想を...。
限られた時間と舞台セットの中で表現される物語から見える背景は、
まさに、十人十色ですね。そして、気に留める箇所も、様々...。
一番肝心なのは、どんな想いを伝えたいか、それを感じ取れるか、なのかな?
そのためには、演者の方々の気持ちに迷いがでたり、
想いが繋がらない展開にならないように辻褄を合わせて埋めていくことが
大切なんだなあと改めて感じました。
同じ言葉を話していても、心の中にあるものが違えば伝わり方も変わりますよね。
そんな深い想いがあるからこそ、マルグリットには伝わらなくても(笑)、
客席の多くの女性の心を虜にしたショーヴランですね。
皆さんの熱いスカピン愛のこもった質問への回答は怒涛の師走が過ぎて、
シスアク公演中の博多からでも良いかなと思います。
ちなみに、私が気になっていた場面は、舞踏会の夜にマルグリットを介して、
ピンパーネルを呼び出した場所でパーシーに絡まれて、追い払うことができず、
あっさりと立ち去ってしまう所でした。
あんなに必死に探していた獲物が来るはずなのに、帰っちゃうの?...と。
場面としては短く感じても、本当はもっと長い時間あの場所にいたのか?
時計を気にしていたので次の予定があったのか? などと思いを巡らせていました。
いろいろな謎もありましたが、それ以上の作品のパワーと曲の素晴らしさ、
役者、演奏者、スタッフの皆さんの熱い想いが伝わる3時間の舞台に心動かされ、
ショーヴランの魅力に酔いしれました。
物語の流れを左右する重要な役どころで、体力、喉、気力を使う大変な舞台を
無事にやり遂げ、さらにコンサート、ラジオ収録、次の舞台と休む暇もない中、
ブログでスカピン、ミットレの回顧録をありがとうございます。
無理のない範囲でブログの更新をしていただければと思います。
冬の寒さ、乾燥、師走の忙しさも本格的になってきましたので、お身体に気をつけてください。
ショーヴラン様、こんばんは。
なるほど、大休憩をさせて目的地を把握し、裏街道を先回り、ですか。
そういえば、今さらながらの上、ショーヴラン様は全く関係のないシーンで
申し訳ないんですが……。Twitterでツーショットされてるお写真を見ちゃったので、
いいかなと。
パーシーとマルグリットの結婚式、司式しているのは、「神父」とのことでしたが、あれ、ただの
神父じゃございません……神父(正確には「司祭」というべきでしょうか。あの時代はイングランドで
カトリックは超少数派だったはずなので)のボスともいうべき「イングランド国教会主教」でございます。
判別の根拠は帽子(「ミトラ」=主教冠)と杖(パストラルスタッフ)。これらは主教(カトリックなら
司教と呼びます)以上でないと持てないんですよね。あ、ショーヴラン様はとーぜん、ご存知
でしょうが……。
パーシー、どんだけの名士だったんだろうか……いや、それをこっそり見ていたであろう
ショーヴラン様のお気持ちは、いかに??
……あ、いかん、ショーヴラン様を語るつもりが、パーシーを語ってしまった……。