生涯忘れられない公演『小林一茶』。竹里より愛をこめて…。

<追記>
 
 
明日のサタトレに、ライオンとリス星人の姿月あさとさんがゲスト出演してくれます。完パケ音源を聴いたけど、ズンちゃんのトークが腹を抱えるくらい面白いよ(爆笑)。選曲もかなり自信ありだよ。絶対に聴いてね。明日の21時 FM Cocolo 76.5 『Saturday Night Treasures』です。
 
 
 
 
 
 
陽射しが強い昼下がり。暑い。そしてものすごく眩しい。目を開けていられないほどだ。
 
 
 
稽古が始まったのが3月3日。まだ肌寒い季節。厚手のダウンジャケットで本読みに参加したことを覚えている。和田正人君とはスチール撮影でホッペタをあわせるほどの仲ではあったが(笑)、真剣に芝居の話しをするのも台詞を喋ってるのを聞くのも初めてだった。
 
 
 
まずは「正人君はもう台本は覚えたの?」と軽いジャブから入った。なぜなら俺はまったく手つかずで劣等感に加え軽い目眩すら覚えていた時期だったので、正人君の動向を調べておく必要があったからだ。その返事次第では瞳孔が開いてしまうかもしれない状況であった(あほ)。
 
 
 
「いや、これからなんですよ」
 
 
 
よ し!仲間がいた。あの時感じた強い連帯感は、強い絆となってその後の俺たちをつなぎ止めることになる。どんなに覚えても減らない台詞の分量…巨大な山 脈の如し。冗談を言ってはいけないような本読みの日々が2人に襲いかかって来た。でも2人は冗談を忘れず積極的にボケ続けた。追い込まれても朗らか… 究極の共通点であった(笑)。
 
 
 
この当時の俺たちを見守っていた演出家が名匠 鵜山仁さんだ。後日談で、鵜山さんは「本当にこの2人はいつかちゃんと覚えられるんだろうか?」と思ったと言っていた(笑)。あ、酎吉さんも同じことをおっしゃっていた。そんなにヤバかったのだろうか(汗)?
 
 
 
あれから2ヶ月。優しさと切なさと、それから愛しさと狂おしさに包まれて『小林一茶』は全公演を終えた。まだ胸の奥がドキドキしている。そして、そのドキドキがゆえにたまらなく寂しい。
 
 
 
お客様に教えられ支えられた毎日。井上ひさしさんに天国からエールをいただいた日々でもあった。たいへんな難作ではあったかもしれないけど、みんなで手に手を携えて思う存分江戸を生きられたと思う。皆様、本当にありがとうございました。
 
 
 
感謝の想いでいっぱいです。竹里をこれほど思い残すことなく走り抜けられたのは、みんなのおかげです。ひとまず竹里とさよならしますが、あんな男がいたことを忘れないでね。強くて弱くて不器用で繊細で…とても人間的な男だと思っています。
 
 
 
まだ目を閉じると江戸の街並が見えます。風の音や竃で炊いている飯の匂いも(笑)。
 
 
 
そこで、最後にみんなと『小林一茶』を少々語りたいと思います。
 
 
 
 
  <一幕>
 
 
 
一場  賭け初め泣き初め江戸の春    
 「 懸賞句会のシーンだね。」
 
二場  芝居仕立て         
 「俺が飯泥になって足かせをかけれていたシーン」
 
三場  最上川の歌仙        
「弥太郎とおよねさんがいい感じになってるところに、二六庵に入ることが決まった竹里が偉そうに入って行くシーン」
 
四場  あれこれと集めて春は朧なり
 「コミカルなベッドシーン(笑)」
 
五場 さらば笠
 「竹里がひたすら喋り続けるシーン。藤六さん、およねさんと。そして独白」
 
六場 芸になる木の植えどころ
 「俺たち的にいえば舟のシーンです」
 
 
 
   <幕間>
 
 
   <二幕>
 
 
 
七場 一座
 「こりゃあもう夏目成美先生のシーンです」
 
八場 咥え紙
 「屈辱と成功と愛にもみくちゃになる心の動くくわえ紙の場」
 
九場 灸
 「九場が灸って。井上さんて本当にギャグ好きだよね(笑)。俺が源助になったシーンです」
 
拾場  明神一座の請負仕事
 「オーラスの謎解きの場面」
 
拾一場 影絵芝居
 「一茶に代わる誰か悪いやつを探さなければと言って、不気味に歌い踊る一座の皆。次第に影絵が場を支配して行く」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   <竃の飯のお題>
 
 
 
1、『小林一茶』はどのシーンがお好きでしたか?俺が出ていないシーンでもいいよ。
 
 
 
俺は苦労したぶん「五場のさらば笠」のシーンかな。あの場面の長台詞を覚えるのに200時間くらいかかったんじゃないかな。朝起きてさらば笠。夜寝る前にさらば笠。だから思い入れがあるんだ。半紙本を焚き口で次々に燃やしてしまうシーンの怒りと屈辱は忘れられないな。
 
 
 
2、『小林一茶』はどんな台詞が記憶に残っていますか?だいたいでもいいよ。
 
 
 
俺 は一場の「俺たち俳諧師の命は言葉だ。百姓には田畑。木樵には山。漁師には海。職人には道具。商人には品物。それぞれ確かな相手がある。だがこっちが相手 にするのは、屁の支えにもならぬ頼り甲斐のない代物よ。それでそいつをしっかり捉まえとくために、詩情(うたごころ)という重しをつけ、五七五の十七音だ の季題だので形をつける。同音読みだって廻文だって、せっかく集めた言葉が吹き散ってなくなってしまわねえようにするための形・枠付けなんだ」が好き。井 上さんの言葉って美しいなあと思って毎回言ってました。自分が頭がよくなったみたいな気がしてました(あほ)。
 
 
 
そ れから八場の咥え紙。「嘘をつけ!これでも俺はお前の体を隅から隅まで諳んじてるんだ」から「どうした?およね…痛むのか?」までが毎回心に突き刺 さったな。竹里がいかにおよねさんを愛するかが後半の鍵だと思っていました。竹里は駆け落ちしてからの十年、命をかけて彼女を愛したんだと思う。そして貧 しい暮らしをさせてしまったことを死ぬまで悔やみ続けたのだと思う。
 
 
 
3、再演して欲しいですか?もしYESの方は、こまつ座さんに手紙を書いてオネダリしておいてね。「今回と同じキャストで再演して欲しいなあ」って(笑)。
 
 
 
感想、お待ちしています。
 
 
 
 
 
 
小林一茶 台本@千秋楽.jpg
 
 
 
真っ黒な書き込み@小林一茶.jpg
 
 
 
 
小道具置き場.jpg
 
 
 
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一茶と竹里と鵜山さん!.jpg
 
 
 
和田正人くん、鵜山仁さんと千秋楽直後の余韻の中で。
 
 
 
愛するおよね 荘田由紀さんと@小林一茶.jpg
 
 
 
愛しいおよねさんと。
 
 
 
竹里よりありがとう@小林一茶.jpg
 
 
 
また逢う日まで。みんな、ありがとう!
 

44 thoughts on “生涯忘れられない公演『小林一茶』。竹里より愛をこめて…。

  1. Kaori

    「暗転後…手に手を取り合ってはけていく姿…」。見えていましたよ。
    私も他のシーンでは黒子が誘導しているのにな、とすぐ気づきました。
    お二人で決めた動きだったのですね。素敵なお姿でした♡
    めくり台の拾場(拾一場も)タイトルが白紙の件。
    私、千秋楽で初めて気づき、どうしたのだろうと思っていました。(あほ)
    咥え紙での一茶の執念。
    落ちている紙も拾っていて、すごい&面白いなぁと思っていました。
    なるほど、和田正人さんはそう考えていらしたのですね。(^^)
    もちろん、違う動きの竹里もしっかり観ていて、グッときました。
    そうそう。七場で渡し船から降り、成美の随斎庵の離れに歌仙を巻きに行った竹里と一茶。
    仲良く一緒に揺れている姿が微笑ましかったです。
    ちゃんと揺れが合っていましたね!(合わせているのだろうなぁ~と思いました。)
    皆さまのコメントも、読み甲斐があって楽しませていただいています~♪

  2. midori

    もちろん気がついてましたよ(*^^*)
    他のシーンでは由紀さんのことを黒子が誘導してたのに、あそこだけは竹里が手を取ってて、そういうことかって思いました。
    でも演出じゃなかったんですね(^○^)
    竹里の優しさが出ていて素敵でした。
    あ、おやつ芋!の時の弥太郎に対してのドヤ顔が良かったです(^∇^)

  3. P子

    ふむふむ。ふむふむふむ。ふむー!!!
    そうですかそうですか。
    実に奥深く、興味深い作品です。
    そうそう!
    雲龍さんの台詞とリンクして、たまらなくキュンキュンしたものです。
    窓を開けて風を入れ、想い出の舞台のDVDを再生し、あれやこれや、ながら作業。至福の時。
    そんな、爽やかな午後に教授のコメントを発見し、再び江戸へー!
    鯉のぼりが青空を気持ちよさそうにエ~ドエ~ドと游いでいました。鯉のぼりの風習も、江戸時代から始まったそう。
    <゜)#))))#)))彡
    <゜)#))))))彡
    <゜)#)))彡
    一茶、竹里、およね。愛の三叉路に立ち尽くし、それぞれの道を行き、また交差する感じとか、もう~( ☆∀☆)たまらん。
    五月晴れ 想ひ出運ぶ 風の音
    (↑季語、ちゃんと入ってますv( ̄ー ̄)v)

  4. チーターMIKI

    今日からゴールデンウィークが始まりました。竹里という大役を果たして、一息つけましたか?
    当然の事ながら紀伊國屋に貼ってあったポスターが4/30には他の演目に代わっていたのを見て心の中は季節外れの木枯らしが吹き荒れました。初日から、とにかく台詞の多さに圧倒されました。役者の方々も本当に自然体にさりげなく演技をされていて、あっという間の2時間45分でした。
     <竃の飯のお題>*登場人物は敬称略
    1. 「一場」善四郎の身軽な動きと成美の真似をする声色。竹里が一茶に大川油屋をすすめるシーンから岡っ引きに確保されるまでの言葉のやり取り。見事に連句になっていた台詞に脱帽。
    「二場」四百八十両盗まれた話を五十嵐の旦那がしだしたところで何気に後ろで怪しげな目配せをし合っていた様な気がする源七・雲龍・吾助。
    「参場」源七の一茶を語りながらの流れるような身支度。一茶と竹里のやり取り。立砂の劇中劇だと伏線を張るような台詞回し。竹里のありがとうよ〜(笑)
    「四場」軽妙な歌と踊りで舞台作りの鮮やかさ。コミカルなベッドシーンを盛り上げる竹里の相槌(*^^*)
    「五場」竹里の渾身の独壇場。弥太郎に対する恨みと作品を見てからの尊敬の念。またおよねへの想いと俳諧師への執着心。共に相反する感情と葛藤するところ。藤六のもう、イライラしてしまうと劇中の台詞か本心かわからないような言い方。およねが恋する乙女から妖艶な女性へと変貌し竹里を手玉にとるかのようなシーン。
    「六場」粋な船頭の吾助の剽軽な棹捌き。竹里と一茶の静かな葛藤から一茶の自己愛的な語り口。見ていても酔いそうな三半規管に悪そうな横揺れ(笑)
    「七場」成美の誰かさんと誰かさんは…が耳について離れない(*^^*)三蔵が何気に耳をすましながら障子を倒してしまい猫の鳴き声でごまかすところ。一茶の次々浮かぶ発句。揺れながら成美の話を聞きながらの一茶&竹里の声なき争い。
    「 八場」竹里の愛の深さにおよねの頑なな心がついに解れて結ばれた二人の横で狂気じみた発句作りに励む一茶。表裏一体とはここで表れているのかな?と思っていました。
    「灸場」生臭坊主の雲水の1オクターブ高い声の台詞に、日毎強くなる夏嬌&嘉右衛門の突っ込み。夏嬌からの恋文に対しての嘉右衛門のお先走りの台詞と動き…毎回笑わずにはいられないシーン。毎回、出ました!と一緒につぶやいていました。隣で夏嬌が恋文に合わせての演技は愛らしく艶っぽく激しく。源助はチョチョイ筆を加えとどこを見ていいやらの忙しさ。最後に一茶&竹里のシーンで現実に戻されました。
    「拾場」次第に一茶が犯人ではなく仕立てられたとわかるシーンは、さらに目配せが激しくなる明神座の面々を見ていてドキドキしました。一茶への熱い思いと、お百姓さんの現実を語る泣きながらな竹里に胸にグッときました。そして、好々爺の様な金兵衛が火箸の音と共に一座の悪の元締めに豹変するシーンは背筋がヒヤッとする様な迫力でした。
    「拾一場」別の身代わり犯人を見つけ出したかの様に集まり歌う一座に後日談をみたくなりました。そして大きくなる三度笠の影絵印象的です。
    結局、全場好きなシーン満載でした(//∇//)
    2.色々ありますが、カズさんが書いている壱場の台詞に続く「俺の方が少しばかり言葉に優しかったってことだ」という様な台詞。言葉を人として扱っているかの様な素敵な言葉だなと思ってました。
    3.再演?もちろんこのメンバーでお願いします。本当はずーっとやって欲しいくらいです( ´ ▽ ` )ノこれを機にこまつ座さんもの色々な舞台も見てみたいと思います。皆様本当にお疲れ様でした。お芝居の楽しさを教えていただきありがとうございました。
    長くなってしまって本当にごめんなさい。

  5. ふたたび赤津崎

    八場の最後。江戸をあとにする二人…およねを愛するためなら乞食になっても構わないと誓う竹里。
    「暗転後…手に手を取り合ってはけていく姿…」。これはみんなに見えてましたか?薄暗いから見えてるのかな?って思ってましたが。これは俺と由紀ちゃんで決めた動きで演出ではありません。はける時に、ちょうど雲龍さんの「その日の夜、竹里とおよねは手を取り合って江戸から逃げ出した」という台詞が来るんだよね。うまくリンクして気持ちがグッときました。
    それにしても、皆さんの読解力の深さには脱帽です。ありがとう。

  6. ★kaoru★

    あひゃっ!
    「源助の灯篭の倒し」を植木って書いてました…すみませんっ!!
    あと…P子さんも書いてらっしゃった…。
    江戸をあとにする二人…
    暗転後…手に手を取り合ってはけていく姿に私も…深い愛を感じました…。
    それから…
    たくさん好きなシーンがありすぎて書ききれないのですが…。
    他の役者様に関しては…
    六場の…竹町之渡船頭吾助の…船を漕ぐための竿が手から離れてしまって
    短い竿が出てきたときの…あのシーンが…毎回…何度見ても可笑しくて…。
    松角さんの動きや表情にも…釘付けになってました…(^-^)
    あとはね…。
    細かい部分がたくさんあって…書ききれない…(p_q*)

  7. 赤津崎です

    わお!みんなからの魅惑の感想文がまた増えた!『小林一茶』がいかにみんなの心に留まっているかが分かってジーンとくるね。ありがとう。俺もまだ江戸の風にまどろんでいます。
    源助のシーンで、花嬌様が布団をビリビリに破くときの「源助の灯篭の倒し」は鵜山さんのアイデアです(笑)。毎回やりながらおかしくて仕方なかったです。さすが鵜山師匠!
    四場の酔っぱらいシーンの「ああ〜ん」や「どど〜ん」も鵜山さんの演出ですぞ。
    「拾場(拾一場も)は本ではこのタイトルでしたが、めくり台のタイトルが白紙でずっと疑問でした。もし理由がわかったら教えてください!」との質問ですが…全然知りませんでした(笑)。
    しかし、わざわざ白紙にしたというのは鵜山さんの大きな決断だよね。つまりどんなシーンか、どんな未来がやってくるのかが白紙。という意味じゃないかな?
    「ながくただ、なづなななつな、たたくかな」は、その筋の方々には有名な廻文俳句みたいだね。こういうネタを使って脚本を書かれる井上さんのセンスが素晴らしいよね。
    八場。「咥え紙で竹里は一茶にわざと負けたんですか?」とよく聞かれたんですが、これは難しいよね。勝ったら「成美の庵」。負けたら「およね」を進呈しますという勝負だからね。でも、咥え紙に参加しなければどっちもないからね。迷いながら参加したんだと思うよ。でも一切の迷いもなく勝ちにきてる一茶にはそりゃあ勝てないよね。正人は「竹里には絶対負けないという決意の元、カズさんの咥えてる紙よりひたすら多くなることだけを考えた」言ってました。だから、いつも正人の口からは50枚くらいの紙が溢れてました(笑)。すさまじい執念。落ちてる紙まで拾ってたからね。一茶にピッタリの気概だよね。
    ああ。キリがないな。
    どうしよう 語り出したら 止まらない。っっって季語がないぞ、季語が(あほ)。

  8. P子

    おはようございます!
    世の中はGW初日が開幕。
    緑なす薫風が爽やかなこの季節。たまりません。そしてそして、「小林一茶」回顧録とも言える、痺れる執筆!ありがとうございます!
    大変興味深く、何度も拝読。
    皆々様との絆が、情熱が、改めて伝わってきました。
    GWは、ボーッとする→めっちゃ遊ぶ→ボーッとする→めっちゃ遊ぶ…を贅沢に繰り広げる予定で、ボーッとする初日の朝からドーッと小林一茶の世界を懐かしみ愛しみ、最高に贅沢な朝となっております。しかも今宵はサタトレ( ☆∀☆)
    竃の飯(ノ-_-)ノ~┻━┻のお題
    好きなシーン!
    たっくさんあります!
    全部書くと大変な事になるので(笑)、かなり割愛して、でも、愛を込めて、書きます。
    まず何と言っても幕開き。
    七番日記の向こう側に見えてくる、江戸な人々の影絵。何とも美しく、聴こえてきた句を読む竹里の低めの声がたまらなく麗しく。一気に作品の世界に誘われました。
    二場。
    飯泥棒の表情に釘付け。一座の皆様がわちゃわちゃしている中、ひたすら飯泥棒に見入ってしまいました。かなりの飯泥棒ビューな席に座っていましたので(笑)。結果、あ、この飯泥君は竹里本人なのだと、はっとしました。その後展開されていく、それを裏付けるシーンや台詞に、グッときました。
    コミカルなベッドシーンも、さらば笠も、舟のシーンも最高でした。
    そして二幕の幕開き。
    ゆらゆらゆれる、でも、すっとしている竹里がめちゃくちゃ凛々しくて。
    成美先生な石田さんの芝居に痺れまくり。
    八場
    咥え紙。竹里はわざと負けた…というか、勝とうとはしていない…そう見えました。竹里の生きざま。人生をもがく竹里の姿に、全編通して胸熱になりました。魅力的な人物像を、ますます魅力的に、人間くさーく演じていらっしゃった教授の竹里。ここでもキラリと光っていました。
    一茶と竹里の肩を抱き、一座なんです!と言う、およねの絶叫が、実に美しく、感動的でした。
    そして。
    江戸を後にする二人。暗転後、手に手を取り合ってはけていくその姿に、深い愛を、その後の10年を感じました。
    九場。
    灸。笑。このセンス大好き。
    自分自身に灸をすえる一茶。
    一茶の生きざまに竹里が灸をすえているようにも思え。竹里の一筆一筆が灸。
    っていうか、教授ったら、舞台の上でも加筆しているっ!爆笑!と、違うマニアック目線からも楽しみました(アホ)。
    ちなみに。
    生声だったと教えて下さった「ありがとう」の雄叫び。江戸時代なのに、マニアックな私の耳にはだんだん「俺のAOR」に聞こえちまっていた事を、ここに告白しておきます。
    話がそれましたが(笑)、このシーン、九場、大大大好き。源助が加筆するたび、どんどん加速して盛り上がっていく皆様の様子がたまりませんでした。小椋さんの芝居にメロメロになりました。
    記憶に残っている台詞……
    教授の挙げて下さった台詞たち、どれもぐわっと胸に迫ってきました。
    井上ひさしさんの台詞たちは、シンプルで流麗で。長さを感じさせないと言うか何と言うか。舞台自体、全く長さを感じず。200時間くらいも費やしたさらば笠の長台詞も、長っ!と思いませんでした。残念ながら(笑)。いえ、それぐらいサラサラと耳に馴染みよく心地よく。
    表裏一体な一茶と竹里。表になったり裏になったり。実は頬と頬とを寄せ合うほど互いの心に近かったり。
    一茶の唯一の理解者竹里が、「あいつほど裏表がないやつはいない」みたいに一茶の事を熱く擁護する所も印象的でした。
    強い絆とボケで(笑)結ばれた、和田くんと石井さん、お二人の掛け合い、素晴らしかったです。台詞だけでなく、気持ちと気持ちの掛け合いが、物凄く伝わってきました。
    はあ。
    堪能。
    皆様の熱い感想も堪能。
    再演!もちろん切望します!
    とある劇団の新作があまりにも素晴らしく、観劇仲間の皆々様と、再演熱望の葉書を書きました。大評判だったその作品はほどなくして再演になり、盛り上がりましたね。後に関係者の方にお話を伺ったのですが、大量の「再演希望」が届いたそう!ちゃんと声は反映されるのねと思いました。
    一座のお嬢さんたちと2回観劇させて頂いたのですが、2人のお嬢さんたちのスマホが、観る度にそれぞれ壊れた!!のですが、教授、江戸と東京の間で何か強烈な電磁波を発していらっしゃいましたか?爆笑。
    私、おやつは圧倒的に「きのこの山」派ですが、GW中は、「たけのこの里」派に鞍替えし、竹里を懐かしみたいと思います★
    では!夜に~( ☆∀☆)♪♪♪

  9. かおり

    おはようございます!
    今日から6連休させていただきます。かおりです。
    「小林一茶」回顧録。みなさん熱いですね。
    私もすごい作品に出会ってしまったなーと嬉しく思っています。
    好きなシーンは、酔った竹里が、間違えて入った部屋で寝てしまったところから、あのコミカルなベッドシーン(笑)
    金兵衛さんに竹里役を返そうとしてたわりには、ノリノリで「あぁ〜ん」とか「う〜ん」とか言ってるな…と(^^;;
    ベッドシーンは、コミカルとはいうものの、超至近距離だったもんでドキドキしながら観ておりました。
    心に残った台詞は、およねさんの体に痣を見つけ、成美に対して怒りをあらわしたところ。
    「俺の…」と言いかけますよね。竹里がおよねさんを大切に思っていた証のような気がして、キュンとしました。
    ぜひとも再演を!もちろん同じキャストで。こまつ座さんのハガキに書きますね。
    戯曲が読みたいのですが、書店では手に入らないし、職場の図書館にも蔵書がないし。
    近くの大学図書館から取り寄せできないか聞いてみたら、司書の方が「買いますよ」と言ってくれました(^ ^)

  10. Kaori

    教授、おはようございます!
    へー!三場の「ありがとう〜〜」5連発は録音ではなかったのですか!\(◎o◎)/
    まさに、毎回『どうしているのかな?』って疑問に思っていました。
    あれ、オモシロ過ぎです!(笑)  でも、毎回喉が嗄れるほどシャウトしていたのですか~。
    毎回本当に素晴らしいシャウトでしたよ。(^O^)
    1つ思い出した台詞とシーンがありました。
    「七場 一座」での夏目成美の台詞
    「これまで全国の有名俳諧師からもらった紹介状は優に千通をこえるのではあるまいか。おかげで随斎庵は風呂の焚き付けに不自由したことはないのだった。」
    を聴くたびに、「五場 さらば笠」で竹里がおよねが入っている風呂の焚口に『さらば笠』の半紙本をバンバンと押し込むシーンが思い起こされました。
    最初はぬるま湯だったようですが、あのせいで、およねさんのぼせちゃったかな?(笑)
    また、成美がクシャクシャにしてしまう紹介状と、竹里が握りつぶす『さらば笠』の半紙本は沢山用意しておいたのかなぁ~、なんて想像しちゃいました。( ´艸`)
    そういえば、昨日私が書き込みした「八場 咥え紙」の雲龍さん。
    この時は、もしかしたら雲水さんだったのかもしれないですね。
    現実の役か劇中劇の役か、場面に寄ってはちょっとややこしいですね。(^^;)
    でも、深みのある「小林一茶」は最高の作品です!

  11. こんばんは~
    DJ業&コンサートの準備で超お忙しい中、飯の匂いを思い出しての「小林一茶」回顧録をありがとうございます!
    お写真もいっぱいアップしてくださってうれしいです(^^)♪
    笠置き場やめっちゃステキなおよねさんとのツーショット、そして自撮り竹里さんの男前っぷりにはクラクラしちゃいました☆
    お題はあげればキリがないですが、とりあえず思いつくままに・・・(^^;
    <竃の飯のお題>
    1.「二場 芝居仕立て」竹里はほとんど台詞のないシーンでしたが、明神座のみなさんの話を聞きながらの表情からその心理が、何度か観ていくうちに「なるほど!」と手に取るようにわかり、その後のシーンにつながっていくところが好きでした。
    「三場 最上川の歌仙」あ~、確かに偉そうに弥太郎とおよねさんの間に入って行きましたね~
    弥太郎との掛け合いはラップでコラボするかのようにポンポンとリズミカルで見事でした。
    金兵衛さんが川を歩いちゃうのを「川ですよ!」と突っ込む竹里も好きでした(笑)千秋楽では「小川ですよ」と言っていましたね。それまではもう少し大きい川なのかなと思っていたので、その日は私の中で情景がガラリと変わりまた違った楽しみ方ができました。
    「五場 さらば笠」200時間を費やしての長台詞に復讐心がメラメラと燃え上がるあの表情には、それこそ蛇に睨まれた蛙のように身動きできず釘付けにされちゃいました。
    薪が崩れるところは、客席に薪が落ちることもあったので毎回ケガしなければいいなぁとヒヤヒヤしてました。
    「八場 咥え紙」およねさんに3人ともみんな好きだと言われ咥えた紙を叩きつけるところは、一茶と庵を賭けた勝負とはいえ、実は竹里はおよねさん狙いだったのかなと思いました。
    痣を見つけた時の呼び捨てにした「およね」に、彼女への愛情があらわれていてグッときました。
    「九場 灸」嘉右衛門さん、サイコー☆
    源助さんの灯篭の倒し方も毎回違っていたので気になっていました!
    「拾場 明神一座の請負仕事」やはりいろいろあっても、好敵手であり親友だった一茶への熱い思いに感動しました。
    ところでこの拾場(拾一場も)は本ではこのタイトルでしたが、めくり台のタイトルが白紙でずっと疑問でした。もし理由がわかったら教えてください!
    2.一番残っているのは「五場 さらば笠」の『竹里・・・実は竹里・・・』です。その前の台詞の流れからは、飯泥が演技している竹里として裏表のない「竹里」と言っている風に取れますが、私は演技を超えて飯泥の自分は本物の竹里だとそこでバラしているのかなぁと思って観ていました。
    3.もちろん、同じキャストで再演希望です!今後の公演チラシとともに何枚も手元にある(笑)こまつ座さん宛のお葉書には、この連休中にチョイチョイチョイと書き込んで投函しますね!

  12. ★kaoru★

    スマホからの投稿で段落が揃ってなくて読みづらいですね。↑
    すみません💦

  13. ★kaoru★

    こんばんは☆
    『小林一茶』の回顧録と素敵なPhotoありがとうございます♪♪
    最初に観劇した時に…あまりにも素晴らしい竹里くんと…
    この作品の深い部分(言葉や俳諧の世界の事…葛藤や信念や執念など…人の心の動き等)に
    触れて…。
    私自身も…色々な事を考えた作品でもありました。
    <竃の飯のお題>
    1.たくさんのシーンが心に残っているので…難しいな…。
     いちばん心を揺さぶられたところは『八場 咥え紙』の場面…。
     およねさんの身体の痣をみて『痛むのか?』と心配してるあたり…
     毎回‥およねさんへの深い愛情を感じて涙目になってしまうシーンでした。
     『俺のおよね…』って言って…はっ!!として言い直すところも…なんだかジーンとしてしまいました。
     一茶とは心で繋がって…竹里とは身体…。成美とはお金かな…って、およねさんが言った時の
     竹里の表情が…忘れられないです…。
     三場の「ありがとう〜〜」も大好きでした!!!
     毎回…微妙に違う感じがしたので…録ってあるモノじゃないのかな?って感じてましたが…
     シャウトがだんだんすごくなってきてたので…毎回笑ってしまいました。
     四場
     酔っ払った竹里の『はぁい』と『ドド〜ン』を含む…コミカルなベッドシーン
     九場
     源助さんが拒絶の句に変えるシーン…も大好きでした。
     ほっかむり姿の竹里のニヤッとした表情や花嬌さんが布団をビリビリとやぶいて源助さんが
     驚いて植木と共に…転ぶ姿も笑えました。
     そのシーンの嘉右衛門さんも…短冊に書いてある俳句を分析して…
     その言葉の意味を一茶に解説するところも最高でした。
     二場
     めし泥棒の…言葉を発してないシーンでも…表情や溢れ出てくる感情にドキッとしました。
     涙を流してた…姿が…忘れられません…。
     
     (これまでの舞台でも…表情だけで心を揺さぶられたことが…幾度とあります…。)
     
    2.『俺たち俳諧師の命は言葉だ』から始まる台詞が好きです…。
      あとは八場の「嘘をつけ!これでも俺はお前の体を隅から隅まで諳んじてるんだ」から
     「どうした?およね…痛むのか?」 のあたり…。
      この言葉があったから…竹里のことも…この場面も好きだったのです。 
     
    3. 今回と同じキャストで再演…もちろん希望します♪♪ 

  14. 惠子☆彡

    赤津崎教授(*^_^*)
    3場の…
    『ありがとう〜〜』
    5連発は録音ではなく…毎回…生声でしたかっ!

  15. newbie

    は~い、再演希望で~す♪
    【一場  賭け初め泣き初め江戸の春】
    竹里の「ながくただ、なづなななつな、たたくかな」。
    これって薺七の菜を長く簸たすら叩いて繊維を砕いてる状態?
    (七草粥支度中の様?)
    (ほぼ回文とのこと。関西風味のアクセント効いてますがな∧∧)。
    この句、ググってみましたら、その昔に存在している本物の作品なのですね。
    それから、
    【七場 一座】
    成美。。。vs一茶、最高でした!!!
    【拾場  明神一座の請負仕事】
    佳境。いろんなナゾが解けてきて、いろんな事が沸きあがり噴出して来ているそんな中、
    金兵衛さんの、客席に向かって普通に発した
    「だれか一茶のかわりになるような男はいませんかね」。
    これ、ストーンとおちました。
    私の見た回では本にある「ちっちっち、負けたな」が聞こえてこなかったような気がしますが、耳にはいらなかったままの舞台、素敵でした。
    「同じメンバー」での再演を楽しみにしております。
    夜も深けてまいりましたが、上のような理由から、こんな時間ですが1年分くらいの書き込みを本日久しぶりにさせて頂いております。
    また逢う日まで。「小林一茶」カンパニーのみなさま、ありがとう!

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