「俺はカスティジャーノ!」

「おう。久しぶり。どうだった?」
「ハハハハ。一孝先輩….すっごいカスティジャーノでしたね!」
「あ、ああ、そうだね」
「Zの発音とか、ちゃんとやってらして…」
「あ~そうだね。俺はカスティジャーノだからね」

おはよう。可愛いセニョリータス!

『ロコへのバラード』も残り2日。3公演となった。今日は大盛り公演だ。

さて、上記のセリフ部分、『ロコバラ』を観に来たスペイン語学科の後輩との会話なんだけど、さっぱり訳がわからなかったと思う。「?」が舞ったと思う。

説明しよう。

「カスティジャーノ」というのは、カスティージャ地方弁だ。カスティージャ地方というのはスペインの首都「マドリード」を含む、スペインの真ん中辺りの地方だ。日本で言えば関東地方。

すなわち「カスティジャーノ」弁は、スペイン語の標準語にあたるのだ。

俺が上智大学で学んだスペイン語は、従って「カスティジャーノ」なんだな。だってひとまず標準語を習うでしょ。

ご存知の方もいらっしゃると思うが、スペインは歴史の長い国で、その長い歴史の中で、文化も習慣も言語も違う民族を一つに束ねて来ている。バルセロナは、今でも「カタラン語」と「カスティジャーノ」を併用しているし、スペイン北部のバスク地方では、カスティジャーノも通じるけど「バスク語」の教育も盛んだ。あくまでも「我々は民族的にバスク人なのだから」と主張する人々が多い。

さらに根っからの自由人が多いので、スペイン本国のスペイン語は地方によってかなり発音が違う。別に「カスティジャーノ」が良いとは思っていないのだ。国民全員が関西人だと思ってもらえればいい(笑)。

そして、アルゼンチン。

数百年前にスペイン人によって支配され、スペイン語を話すようになった中南米諸国。

スペイン本国でもバラバラな発音なんだから、めっっちゃ離れているアルゼンチンの発音が、「カスティジャーノ」とめっっちゃ違うのは当然やな(笑)。

例えば「Yo」。「私は」という意味でカスティジャーノでは「ジョ」と読む。アルゼンチン人は「ショ」と発音するのだ!超ビックリ!

ゆみちゃんが2幕ラストで「ジョ・ソイ・マリ~ア」と歌っているが、あれは「I am Maria」という意味だよ。「ソイ・ジョ~~」というのも「Am I ~~」だ。自分自身を再確認している曲で、いつも泣きそうになって聴いている。

「Z」の発音もブエノスでは日本語の「ス」と同じ。しかし俺は英語の「TH」で発音してしまう。これはかなり違う。ふ~~。

俺は4年間しっかり学んだもんだから、どうしようもなく標準語しかしゃべられへんのや。

俺は俺の道を歩もう。アルゼンチン人役だけど「俺はカスティジャーノ!」

行ってきます。


39 thoughts on “「俺はカスティジャーノ!」

  1. ハイジ

    お疲れさまでっす。
    大学での勉強がしっかり身になっているようで、我が身を振り返り反省するとともに、カズさんを尊敬します! さすが教授ですねん。
    オラシオさんはマニアックなので、「俺は俺の道」でイイと思います!
    「オラシオ書店」でお茶してみたいなぁ…

  2. カズさん、こんにちは。
    去年のワールドカップでアルゼンチンの選手のファンになり、『よし、スペイン語を勉強しよう』とテレビでスペイン語講座を見てた時期もありましたが、数回で挫折…
    カズ先生の講座はとても分かりやすいですね。いつも頷きながら読んでしまいます。
    今後もぜひ基礎からお願いします。
    今日は2回公演ですね!終盤の2回公演、ぜひ痺れてくださいね。
    私は痺れる準備万端で今ブエノスへ向かっております。

  3. ぽんち

    本日のマチネ、『オラシオの知恵袋』のおかげで、より一層楽しくロコバラさせていただきました!!
    ……やっぱり『ロコバラ』いいですね!!
    今日は幸せな気持ちでいっぱいです!!
    カスティジャーノさん!! 本当にgracias!!
    そして、残りの2公演、おきばりやすっっ(笑)!!

  4. ゆりえ

    カズさんこんにちは♪ヽ(´▽`)/
    昨日ロコバラ観劇させていただきました☆
    席がめちゃ近くて(゜◇゜)ド迫力でした!!
    眼鏡ハプニングは忘れられません(笑)
    でももうすぐ千秋楽ですね(>_<)寂しい
    ん~(*^^*)
    さすがスペイン語学科♪私には難しくて頭の中に?がうようよ…
    しかしスペインの方は自由気質な人が多いらしいってことはわかりました(笑)
    あれ?なんかカズさんもスペイン人に見えてきたぞ…(・ω・

  5. きなこ

    えっ!?
    パルミジャーノ・レッジャーノ???
    チーズの話かと思ったら、言語の話でした。(笑)
    お勉強になりましたm(__)m

  6. サンドラ@ウォータールー

    カスティジャーノでもしゃべれる教授が羨ましす…( -_-)
    Zorroんときに頑張ろっと思ってスペイン語教本買ったの今思い出した(爆)専らトピックス的こぼれ話ばっか熟読してましたが…ヽ(・_・;)ノ

  7. 美香

    Bonjour ☆ カズさん
    国民全員が関西人!!とってもわかりやすい例え(笑)
    初めてカズさんのスペイン語を聴いてビックリしたのでカスティジャーノも何もわかんなかったよー。だってすごい迫力なんだもん。オラシオからの変化がすごすぎて。。
    でもそうですよね、上智ですもんね。私のような「その他」からしてみると、上智の外国語学科=帰国子女、超本格的→雲の上なイメージですよ~。
    あと2日。ばりばりのカスティジャーノをど迫力で歌い倒してくださいませ☆

  8. newbie

    教授、こんにちは。
    カスティジャーノ。
    美味しそうな音ですね^^。
    ラスト3。はりきっていってらっしゃいませm(_ _)m

  9. 天津飯

    説明前→?????(°Д°)?????
    説明後→?(°ω°)?
    なんとか?の数は減りました(笑)
    やはり歴史ある大陸国は凄いですね。そして国民性も日本とは全く違う。勉強になりますな!!
    カスティジャーノで俺流を貫くカズさん素敵!!今日も頑張っていってらっしゃい!!\(*・∀・*)/!!

  10. ケイ!

    kazuさん!
    ちぃ〜すっ!ケイです!
    カスティジャーノ(・・?
    んっ(・・? 何っ?何っ?
    あっあっあ〜!
    カステラの事かぁ〜(・∀・)
    「カステラ〜ノ」ってねっ(^・^)あのふっくらフワフワの生地にザラメ砂糖のシャリシャリ感が旨いんだなぁ〜( ̄〜 ̄)
    っあΣ(゜□゜;)もしやっ!
    麦わら帽子にバカボンシャツ着た「カールおじさん」の事かっ(^・^)
    オラシオって名はオラガ村から取ったんでしょっ?( ´艸`)ププッ
    カール、食べると上あごに貼り付くけど美味しいんだよねぇ〜( ̄〜 ̄)ムシャムシャ
    王道の「うすあじ」大好きッス(´ー`)
    カールおじさん!事、オラガ村のオラちゃん!!
    今日も1日、ガンバッだよぉ〜o(^o^)op(^-^)qヾ(^▽^)ノ

  11. ゆっきぃー

    おはようございます(^-^*)/
    今日はソワレにお伺いします。
    あと3公演、素敵な一孝オラシオさまを、そしてダサかっこよく生きて下さいね。p(*^^*)q

  12. うりぼう

    おはようございます、石井さん。
    う...す、すごい詳しい説明を受けたけど...要は、同じ国でもいろんな訛りがあるという事ですな!?(^^;関西人のワタシ…
    「Z」と「TH」の違い?…私にはわからんです..(爆)
    カスティジャーノなオラシオちゃん、頑張ってちょ〜(#^з’)/☆

  13. maki

    たとえば秋田にいる東京の人みたいなものなのですね?
    なるほど〜面白いですね〜。
    たしか他の国でも同一言語でない国があるのを聞いたことがあるな〜。
    ヨーロッパって…ややこしそうですね…。
    今日は大変為になるお話を有難うございました。
    まもなく品川です♪
    初めて降りる駅なので、どきどきです。

  14. P子

    ジョ・ソイ・リピ~タ~
    そして木曜日にリピートしてしまったのです。
    小松亮太さんのパフォーマンスも是非拝見したくて。
    そしてシビレマシタ。
    回を重ねる毎に、熱く熱く、ますます熱くなっていっているんですね!
    大阪に辿り着いた頃には、それはもう大変な事になっているのではないでしょうか。
    これからご覧になる皆様、楽しみですね♪
    観に行けない方も、きっとまた優しいオラシオ店長が、ブエノスアイレスからマニアックな中継をつないでくださるハズ(^_-)
    フラメンコが流行った時に、一年間フラメンコを習ってみました。今はイチメンコも踊れませんが。今度はタンゴを習ってみたくなりました♪
    少々のステップと、完璧な決めポーズで、タンゴな世界を瞬時に表現してしまう石井さん、素敵すぎます!俳優って凄すぎる。
    ではでは石井さん、皆様、熱い熱い週末を★

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