アラン・J・ラーナー氏、その勇気と決断に乾杯!

ただ今、博多座にて絶賛上演中のミュージカル『マイ・フェア・レディー』
もうご覧になっていただけましたでしょうか?
連日、キャスト一同、博多のうまかもんをいただきながら、これ以上無い「情熱」と「真心」と「ひたむきさ」で、美しくも手強い脚本と取り組んでいます。

実は『マイ・フェア・レディー』、もともとは、ノーベル賞作家!!バーナード・ショーの書いた『ピグマリオン』という戯曲の変形版なのです。貧しい花売り娘にいけずな言語学者が英語を教えるという「あらすじ」は勿論一緒です。『ピグマリオン』は映画化もされ、『風と共に去りぬ』のアシュレー役(俺もかつて演じたなあ….)で超有名な、あのレスリー・ハワードがヒギンズ教授を演じていました。寡黙で優柔不断なアシュレーとは打って変わって、神経質でやんちゃな教授を見事に演じています。この映画は今でもレンタル屋などでよく置いてあるし、アマゾンで買っても1000円代だったと思います。是非ご覧になって欲しいです。

そしてじゃあ『マイ・フェア・レディー』と『ピグマリオン』はどこが違うのか?という点ですが、詳しくは言いませんよ、これから観る方のために。

なんとエンディングがまったく違うのです。

『ウェストサイドストーリー』でジェット団とシャーク団が仲直りして笑顔で終了。
とか
『レミゼラブル』でジャンバルジャンが神に召される時、部屋の外で、実は生きていたジャヴェールの不適な笑みで終了。
とか
エンディングを変更するというのはトテツモない冒険ですよね?

『ところが!!!!!』

この変更が『マイフェアレディー』を今日まで世界で愛される名作にしたと思っています。

『マイフェアレディー』の台本の1頁目に、作詞を担当した『アラン・J・ラーナー氏』の言葉が載っています。

”  親愛なるバーナードショー様

あなたの作品をこのたび縁あってミュージカル化致します。その素晴らしい脚本には感服しております。しかしながら…どうしてもエンディングが納得いかないのです。変更することをお許し下さい。”

てな感じでね。

ノーベル文学賞作家の書いた作品のエンディングを大きく変えてしまう、その勇気に乾杯したい。そしてその決断は秀逸だったと思っています。

いかがでしょうか?


17 thoughts on “アラン・J・ラーナー氏、その勇気と決断に乾杯!

  1. デヴィッド・ファイブスター★★★★★

    たしかに。
    40男と20歳そこそこの若い娘が結ばれるというのは、
    男目線のロマンスよのぉぉ。。。
    『マイ・フェア』の現代版といえば、
    映画の『プリティ・ウーマン』が有名じゃが、
    あれとて、もう20年も前のものじゃからなぁ。。。
    そこでわたくし、考えました。
    『マイ・フェア』を現代風に斬新にアレンジした筋書きを。
    ヒギンズとイライザの性別を入れ替えれば良いのですじゃ。
    つまりヒギンズを中年の女性教授に、
    イライザを場末のゲイバーで働く
    ニューハーフの青年に変えるのでごじゃります。
    ニューハーフの青年を男らしく変えられる否か、
    この二人が、格差、年齢差、その他もろもろを越えて結ばれるか否か、
    ここが見所でございまするな。
    題して『My Fairy Bady』。
    どうじゃ?
    わたくしが脚本書くで、塾長、監督やってみられんか?

  2. newbie

    おはようございます。
    昨日は2公演お疲れ様でした。
    >hamapiさま
    私もそれくらいの爽快なエンディングで舞台観てみたいです。
    私の場合はマイフェアを意識している別枠作品辺りで観てみたいです(^^)。
    私は「マイ・フェア・レディ」のエンディングが好きです。
    1番目の理由はシンプルに○ッ○ーエンディングだからです。
    2番目の理由はパロディと思われる幕の閉じ方をしているからです。
    (舞台の設定の時代、お国柄etcあたりの理由で^^)。
    作品全体として娯楽性と各種アカデミックな部分で観客の心を掴んでいると思われる「マイ・フェア・レディ」。
    イギリス文学大御所のとある作品を最後に持ってきた所で、全てを鷲掴みしているようにも・・・。
    アラン・J・ラーナー氏、その勇気と決断に乾杯!
    と僭越ながら、私も思うのでした(^^)。
    教授、残り僅かな博多座公演、お楽しみくださいませ!

  3. hamapi

    何度やってもうまくアップされない…。
    これは大丈夫かな?
    連投になっていたらすみません。
    このエンディングに関する話題、前も何かの際になさってましたよね?
    エンディングについて、いつも私が思うのは…
    親愛なるバーナード&アラン
    ごめんね。
    現代の、強くたくましく生きている女性が見る演劇としては
    どちらのエンディングにも、ちょっとパンチが欠けてるね。
    て手紙を書きたいです。
    イライザには、男に頼らず、ヒギンズもピッカリングもフレディも
    手玉にとって、ニッコリ笑いながら思いっきり踏み台にして、
    花屋を足がかりに、自らの度胸と愛嬌で、大商人になってもらいたいですね。
    だってドゥーリトルの娘だし、男連中よりよっぽど頼りになるヒギンズママが
    アシストしてくれそうだし。
    ラブストーリーというよりは、もっと大規模な立身出世物のほうが、
    真央さんにも合ってる気がするし、見終わった後スカッとできるのにな…
    な~んて、生意気にも思っています。
    ピグマリオンにしてもマイフェアにしても、どっちのラストも、男が考えそうな展開だわなぁ…
    って感が否めずにいます。
    あくまでも、「わたし的にはそう思う」ってだけですがね。
    私、ひねくれてるんで(笑)

  4. みい

    今日、お昼、観劇した妹達より、それぞれに電話」があり、
    声を聞いただけで、舞台に感動したことが伝わってきました。
     私も楽を拝見することが、益々楽しみになりました。

  5. ゆいまーる

    私も、このエンディング好きです。
    ヒギンズ教授の素直でないイケズな態度も素敵です。
    前回もとっても楽しかったけど、今回クスクス笑ってしまう所が増えた気がしました(^w^)。
    本当に何度観ても楽しい舞台です☆
    今は、先週福岡で無理してでも、ヒギンズ150回記念公演観てくればよかった〜(:_;)と後悔してます。
    東京公演がとっても待ち遠しいです。
    石井さん(^^)急に冷え込んできてますね。お風邪などひかれませんよう気をつけてお過ごしくださいませ。

  6. 今、ピグマリオンの映画を見終わりました。
    白黒の映画ってなんか落ち着きますね。この結末も「こっち」なのですね。 
     
    しかし、あの振る舞い、私は1mmもイギンズ教授が悪かったとは思いません。
    だって、発端は『賭け』なんですからね。 「私が勝たせてあげた」と言い募るイライザに対して 
    『俺が勝ったんだ。何言ってるんだオマエ?』と訝しげに断言する眠~い教授のロジックを正解にします。
     
    そして契約外の話で『あたたを好きと思う私を好いて欲しいとは願わないけれど、バスのように踏みつけにして通り過ぎないで下さい』と願うイライザの気持ちもよく分かる。
     
    でも、太郎くんの気持ちが分からない赤津崎教授は、もちろん、イライザの気持ちも分からない(笑)
     
    そんな、分からない教授が分かるイライザが・・・あなたの側に佇んでくれる・・・・(^◇^) 
    ヨカッタですね、教授
     
    明日も良い一日でありますように

  7. ゆきちゃん

    この間見に行きました?ヘとても面白かったです?イマイフェアレディの石井さんの役が好きです?~

  8. kino

    わははははははははははははははははーーーっ(@▽@)
    ジェット団とシャーク団の仲直り、とか
    ジャヴェールの不適な笑みがラストって
    ちょっと観てみたいんですけど~☆(笑)
    「ピグマリオン」自体は未読ですので、ショーが何故ラストをそうしたのかは
    読まないと何とも言えないなあ。
    もっとも原作通りだとエンターテイメントとしては盛り下がる気が(笑)
    「マイフェア」はミュージカルの醍醐味を思いっきり詰め込んだ作品だと思います。
    特に「教会へ連れていけ!」はソング&ダンス盛り沢山で文句なく楽しい♪
    (アンサンブルの皆さんは特にハードなシーン多いですよね(^▽^;)
    何百回もされてるなんて超人ですよ凄すぎ!)
    07’公演では「え~フレディのがいいぢゃーん」なんて観た公演の大半で思ってしまったのですが
    (浦井くんフレディが誠実で頼もしかったんだもん!(笑))
    My千秋楽でやっとイライザの選択に共感した私です。←心に小さいオッサンが住んでるせいか
    乙女心に疎くってこまっちゃう~♪(-ε-)
    あのラストが「面白いその後」を想像させてくれます。妄想族に美味しいラストです(>▽<)
    この点はもしかすると原作にはない違いかも。
    てな訳で赤津崎教授に同意します。乾杯はエビスかすーぴゃーどりゃーで(笑)

  9. ブルー

    お疲れさまです(^^)
    エンディングのお話、以前にも仰ってましたよね。『ピグマリオン』のエンディングを聴いて、『マイ・フェア・レディ』のラストの方が好きだなぁと思った記憶があります(*^-^*)
    明日はまた2回公演p(^^)q

  10. デヴィッド・ファイブスター★★★★★

    『ピグマリオン』は読んでおらぬで、
    来週の大阪公演を見るまでには必ず読んでおくが、
    ヒギンズとイライザは結ばれないことになっておるのよの?
    ヒギンズという人は、頭は成熟しようがないほど成熟しちょるが、
    心は成熟しきっておらぬ人よの?
    自尊心が高すぎて、愛を受けつけないからですな?
    イライザの言葉やマナーを教育してきたヒギンズが、
    逆にイライザから愛を教えられるというところが面白いのよな?
    愛に身をゆだねることは、
    ヒギンズの自尊心が許さぬで、この人は苦悩する。
    じゃが、愛に身をゆだねることは、敗北ではなく成長でごじゃるな?
    つまり、『マイ・フェア・レディ』はイライザの成長物語でもあり、
    ヒギンズの成長物語でもあるのよな?
    塾長は『風と共に去りぬ』のアシュレーもやられているのじゃな。
    わたくしは『風と共に去りぬ』を最初に見たとき小学生じゃったが、
    なぜスカーレットがレット・バトラーでなく、
    アシュレーが好きなのか、さっぱり分からんじゃったよ。
    でも年をとるにつれ、なんとなく分かるようになってきた。
    モテる男には『心臓わしづかみ型』と『子宮わしづかみ型』があるのよ。
    レットは『心臓型』で、アシュレーは『子宮型』な。
    スカーレットは『子宮型』の男がお好みじゃったわけよ。
    ヒギンズは一見、『心臓型』に見えて、
    実は『子宮型』の男とわたくしは睨んでおりまする。
    まぁ、ありていに言えば、『母性本能くすぐり型』でありまするな。
    そして塾長ご本人も、間違いなく『子宮型』のお方であらせられる。
    だから、アシュレーとヒギンズの役が
    塾長の所にまわってきたというのも、
    偶然のように見えて必然じゃったと、わたくしは思うんでありまするよ。

  11. 345

    はじめまして。
    先日初めて石井さんのヒンギス教授を拝見しました。ミュージカルは去年初めて鑑賞して去年は3回今年も3回ほど博多座にいきました。初めてのミュージカルが「ミス・サイゴン」だったので、石井さんのお名前は知ってはいたのですが、今回初めて拝見して、すごく素敵な俳優さんだなと思いました。ラストのハットで顔を隠してセリフを言うシーンが忘れられないです。もちろん、そのシーン以外もすごくよかったですよ。石井さんのブログ見てて、役者という仕事にすごく情熱的、いや熱い男のひとだなぁと思いました。
    残り4日。29日大地真央さんイライザ600回公演というすんごいこともありますが、素敵なヒンギス教授を見せて下さい。

  12. トム

    お母さん邸〜の二人の心の中がたまりません。
    大好きな、ドア前の教授の場面が観られるのもアランさんのおかげです(^^)
    以前見た映画「レ・ミゼラブル」(←確かリーアム・ニーソンさん版)の最後がショッキングすぎて、3回くらい巻き戻して確認しちゃった事を思い出しました(笑)
    東京は冬が到来してます〜博多も寒いですかー?

  13. newbie

    教授、お疲れ様です。
    私も「マイ・フェア・レディ」で良かったと思ってます(^^)。
    寒くなってきてます。お体に気をつけて、ご活躍くださいませ。m(_ _)m

  14. サンドラ@ウォータールー

    今度の舞台が「ピグマリオン」じゃなくて『マイ・フェア・レディ』
    で良かった~(⌒▽⌒)
    お体にお気をつけて、JCB目指してくださいませ。
    お待ちしております~♪

  15. ゆっきぃー

    おはようございます。
    毎日美味しい物食べていいな~♪
    でも、美味しい物を食べ過ぎて太らないでくださいね。(^_-)-☆
    マイフェアレディは私もラストが大好きです。
    今回も何回か観て、ますますラストが好きになりました♪
    また、観に行きますね♪
    寒くなってきましたから体調に気をつけてくださいね。

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