愛しい毎日

ヘンリー・ヒギンズとしてイギリスの街に生きる毎日がこんなにも愛しいなんて、こんな気持ちになるなんて、想像もしていなかった。

劇場で、初めて「マイ・フェア・レディー」を観たのは、おそらく1994~95年くらいだと思う。「レ・ミゼラブル」でお世話になっていた村井さんがヒギンズを演じておられた。大学時代に映画では見たことがあったが、舞台を観て、その奥深さに大いに感銘を受けて心から感動した。

アメリカよりもむしろ日本で評価が高い永遠の美少女オードリー・ヘップバーン。今だから告白しますが、Teenager の頃、密かにわたくし彼女を気に入っておりました。どこがって?そりゃあの顎のラインと目の形かな。あれが可愛いんだな。「ローマの休日」でも「マイフェア」でも、その妖精ぶりは抜群だった。

そのオードリー(ちなみに芸人のオードリーも好きです)と比較しても負けることのない美しさ・清楚さ・気品・知性・ユーモアセンス、そして実力を持った人。

それが…大地真央さん。

だからこそ20年にも渡ってイライザ役を演じて来られたのだし、何十万、何百万というお客様に「マイ・フェア・レディー」の素晴らしさをお届けできたのだと思う。俺が真央さんと出逢って今年で15年、いろいろな真央さんの役を見て来ているが、イライザはその中でもとりわけ好きな役だ。まさに最高のはまり役だと思う。

真央さんが今回の公演をもって「マイフェア」の「イライザ」を卒業される。これは演劇界にとって大きな衝撃となっている。俺は今もなお信じられない気持ちだ。なんだかすごく寂しい。もちろん「さよならは出逢いのはじまり」でもあるので、良い面もいっぱいあるのかもしれないけどね。

俺にできるのは、昨年の帝国劇場公演の時より1mmでも高く遠く深いところに到達することだと思っている。真央さんの瞳をはっきりと見据え、真央さんの呼吸にしっかりと応え、真央さんの心の動きをがっちりと受け止め、板の上で焦らずゆったりと構えていたい。だって1秒でも長く真央さんイライザを見守っていたいから…。そして、それが今までヒギンズとしての俺を励まし勇気づけアドバイスを下さった真央さんへの恩返しになるかもしれないので…。

大きな目的をもって毎日を過ごしているので、いつもより稽古が充実している。

今までに観た事がある人でも、今回の『マイ・フェア・レディー』絶対に一度は観てね。心の中で何かが動き出す音が聞こえると思うから。 


21 thoughts on “愛しい毎日

  1. デヴィッド・ファイブスター★★★★★

    皆さま、わたくしは今、耐えておりまする。。
    何を耐えているかと申しますると、ファンクラブに入ることをです。
    『まだ入っとらんかったんかいっっ!!!』と
    突っこむ会員様たちもおられましょう。
    ごもっともにございます。。
    が、しか~しっっ!!!
    わたくし、皆さまとは違ったルートで塾長のファンになった者でして。
    ラジオ→ブログ→歌(ジャズライブ)の順で
    塾長を知った者でございますから、
    恥ずかしながら役者としての塾長を一度も見ておらんのでござります。
    ファンクラブには入りたい。
    しかも、わたくし、来週に誕生日をひかえておりまするゆえ、
    塾長直筆のバースデイ・カードとやらを是非、ゲットしたい!!!
    しかし、役者、石井一孝の真骨頂をこの目で見るまではと
    耐えに耐えとるんでごじゃりまするよ。
    こんな面白いブログをタダで読ませていただいとるんじゃから、
    会費が惜しくてファンクラブに入らんわけじゃござらんよ。
    ホント、塾長の文章、どえりゃ~上手いんじゃから。
    だってフツー、ブログって写真が載っとるもんじゃろう?
    でも塾長のブログ、1/3程度しか写真が載っておらんのよ。
    でも写真なしで、もたせられるっちゅうことは、
    裏を返せば、それだけ文章が上手いっちゅうことの証明でもあるわけよ。
    芝居で培われたもんじゃろうが、間のとり方が抜群であるし、
    音楽がお好きなだけあってリズム感があるし、
    語学が堪能なだけあってボキャブラリーが豊富であるし、
    表現力が豊かで笑いのツボを心得ておられる。
    文章を読んでいる相手の顔が見えているので、
    文章の押し引きが絶妙である。
    これができないと自分よがりの一本調子の文章になってしまうからのぅ。
    観客の反応を見つつ芝居をしてきたことが、
    文章を書く上でも活きておるんじゃろう。
    とにもかくにも、こんなに上手い文章って、ちょっとないでごじゃるよ。
    『なんでこれに目をつけんのじゃ、世間はアホじゃのう』と
    わたくしは歯軋りしておるんじゃが、
    まぁ、見とる人は見とるもんじゃから、
    きっと誰かが見つけてくれることじゃろうて。
    それにつけても早く塾長の芝居を見たいわい。
    そして芝居を無事に見届けたその暁には、
    『芝居ができて、歌が歌えて、トークが達者で、文才もある?
     どんだけ才能独り占めやねんっ!!! この才能ドロボー!!!』と
    絶叫しつつ、
    わたくしは心おきなくファンクラブに入会させていただきましょうぞ。
    それまで、今しばらくの辛抱、辛抱にござりまする・・・。

  2. newbie

    こんばんは。
    >みい様
    > 石井さんが、「マイ・フェレディ」を卒業なさるとしたら、
     私も今回で最後になるかもしれないと思っています。
    ドキッ!教授がいなくなる「マイ・フェア・レディ」想定してなかったです・・・
    ところで、「マイ・フェア・レディ」といえば・・・というお話しになりますが・・・
    1963年初演~1990 → ピッカリング大佐:益田喜頓さん。
    1990年~現在 → イライザ: 大地真央さん。
    と時代を築いて下さっているんですよね。
    現在~将来的に→?、ということになってもおかしくない展開ですが・・・
    菊田一夫先生も「石井君がヒギンズだな」とおっしゃっているような気がします。
    (私の中では放浪記の中の小鹿番さんas菊田先生がそうおっしゃっているのですが・・・)
    素晴らしい俳優さんが世の中にはたくさんいらっしゃいますのでいろんなことは申し上げられませんが、一言だけ^^。「ヒギンズ教授は石井さんじゃなきゃヤダ(。◕ฺˇε ˇ◕ฺ。 ) !」とだけ。 m(_ _)m
    真央さんイライザが今回で最後だと思うと 。゚(゚*´Д⊂グスン  です。
    真央さんイライザデビューの年に真央さんイライザを拝見しました。
    私のミュージカル観劇デビューでした。
    真央さんの「マイ・フェア・レディ」をきっかけに、ミュージカル観劇の素晴らしさ、楽しみ、石井さんを知るのでした。。。
    真央さま~!!!ウワァァ━━━━━。゜( ゚´Д`゜)゜。━━━━━ン!!!  
    (↑↑↑くらいの気持ちです。今。実際は泣いてませんけど。なんか寂しくって、切ないですね。)

  3. みい

    博多座・楽のチケット、購入しました。
    二人の妹とその友人は、28日に伺います。
     19日に博多に行くかも知れず、その時は夜の部が観られたら、
    観劇したいと思っています。
      真央さんと石井さんの「マイ・フェアレデイ」。
    楽しみにしています。
      石井さんが、「マイ・フェレディ」を卒業なさるとしたら、
     私も今回で最後になるかもしれないと思っています。

  4. みい

    博多座・楽のチケット、購入しました。
    二人の妹とその友人は、28日に伺います。
     19日に博多に行くかも知れず、その時は夜の部が観られたら、
    観劇したいと思っています。
      真央さんと石井さんの「マイ・フェアレデイ」。
    楽しみにしています。
      石井さんが、「マイ・フェレディ」を卒業なさるとしたら、
     私も今回で最後になるかもしれないと思っています。

  5. >芸人のオードリー
    これを読んで、『あれ゛っ 教授になんか関係ある』との思いが湧き上がりました。
     
    my 思考をトレースしてみると
    オードリー → 春日さん → ピンクのVネック・・・・・
     
    あぁ~ ソニアに恋煩いで、逆さになってたヴァーノン・・・・
    ピンクのニットのVネックでしたね(笑)
    ワタクシの好きな思い出シーンで今までは、可憐な表情の教授ヴァーノンだったのに、
    今や、春日さんが逆さになってるシーンにスイッチされてしまいましたよ・・・・(^◇^)
     
    涼しい(肌寒い)ですね~ お風邪、引かれませんように-☆

  6. 優子o(^O^)o

    こんばんは!kazuさん♪
    本日はイギリス人?フランス人?葛飾人?それとも全部でしょうか(^O^)
    昨晩は仲秋の名月。ご覧になりましたか?お天気がよかったら、お稽古帰りにでも見上げてみてください!
    内側に光を宿しているかのように、美しく輝いていますよ!(^0^)/
    じっと見ていると、心洗われるようで、癒されます…。

  7. ゆいまーる

    私、「マイ・フェア・レディ」の大ファンです。
    真央さんイライザ、今回で最後なんて本当に残念です。
    石井さんヒギンズが
    イライザの事が忘れられない。と寂しそうに家に入るシーン(´・`)まだ心に焼き付いたまま離れません。
    真央さんを中心に皆様が大切に育て創りあげられてきた世界☆心から楽しみにしています☆(^^)☆

  8. Laura

    愛しい毎日を送られていることたいへん嬉しく思います。
    大切に大切に、熱く熱く、お稽古されてるんだなって、
    ひしひしと感じられます。
    今までに観た事がない人…今回初めて母親が観てくれます。
    ミュージカルなんて、と言っていた母親がです…
    私もとっても嬉しいです♪
    母娘の心の中で何が動き出すんだろうっ!!!
    最高の『マイ・フェア・レディー』信じてます(^_-)-☆ 
    あ、それと…私も、カズさんがオードリー(芸人)を知ってることに驚いたに一票!^^

  9. ブルー

    連投失礼します(__)
    間違いに気づいたので訂正を…
    静岡公演で出待ちと書きましたが入り待ちでした。

  10. ブルー

    お疲れさまです(^^)
    今日もお稽古でしょうか?
    私も今回で真央さんのイライザが最後だなんて、信じられないです。
    石井さんがヒギンズ教授を演じるようになってから『マイ・フェア・レディ』を観るようになったので、歴代のヒギンズ教授がどうだったのかは知らないのですが、静岡公演の出待ちで真央さんのファンの方4人とお話した時に、石井さんのヒギンズ教授を今まで観た中で一番良かったと言って下さったのがとても嬉しかったです。石井さんファンの私に気を使って下さったとしても嬉しいです(^_^)と言ったら、最初は若いからどうなのかと思っていたけど、歌はダントツに上手いし、面白かったしヒギンズ教授にあってたと言ってくれたのを今でも忘れません↑(^^_)ルン♪
    そうそう手紙にも書きましたが、他にエスカミリオも出番少なかったけどインパクト大で良かったとか、グランドショウでピンクタイツ姿を観た時は、本当に気に入ってるのかと思ったとか言ってたんですよね(笑)
    2005年・2007年・2009年と観て好きなシーンがいっぱいあるんですけど、ヒギンズ教授とイライザの遣り取りと間が絶妙で大好きなんです(≧▽≦)
    そしてピッカリング大佐も加わっての3人の遣り取りも好きだったので今回どんな風になるのか楽しみにしてます((o(^-^)o))
    急に涼しくというより寒いくらいになってきたので、体調に気をつけて下さいね(‘-^*)

  11. サンドラ@ウォータールー

    「さよならは出逢いのはじまり」そして良いところも一杯ある
    ことを、私も信じたいですね。
    私も、この目でしっかり見届けたいと思ってます。
    教授の「愛しい毎日」が結実するのを・・・・
    真央さんには感謝の想いを込めて・・・・
    教授、走れーーーーーっ!!!!(≧∇≦)

  12. デヴィッド・ファイブスター★★★★★

    そういえば塾長、Jazzライブで
    『真央さんには100歳までイライザをやってほしかったんですけどねぇ』
    と、おっしゃっておりましたなぁ。。。
    『んな、『放浪記』じゃあるまいし・・・』と
    心の中で突っ込んでいた罪深いわたくしをどうぞお許し下さい。。
    わたくしにとっては、
    今度の舞台が塾長・真央さんコンビの
    最初で最後の『マイ・フェア・レディ』になるでしょうが、
    一番完成度の高いであろう舞台を見られるかと思うと、
    ホント、嬉しい限りでごじゃりまする。
    それにしても、塾長、
    オードリー・ヘップバーンのファンでいらしたのですな。
    では、わたくし、女王様スタイルはやめにして、
    アン王女様スタイルで観劇させていただきます。
    一重まぶたで、二重顎で、三段腹のわたくしに、
    若き日のオードリー・ヘップバーンは
    かなり目標設定が高うございまするが、
    あと1カ月余り、1ミリでもヘップバーンに近づきますよう
    顔面および肉体改造に励みまするぞいっ!!!
    でも、どうしてもムリな場合は、
    オードリーの春日の方へ路線変更いたしますので、
    そこんとこヨロシク。
    トゥース!!!

  13. トム

    教授がオードリー(芸人)を知ってることに驚いて、書きたい事忘れました(笑)
    1ミリも漏らさないように、心を研ぎ澄ませてガン見しに行きますから。

  14. 優子o(^o^)o

    ヘンリー・ヒギンズとして、充実の毎日を送られているようで、何より嬉しいです!これまでの時間と努力の積み重ねがあるだけに、愛しさもひとしおだと思います…。
    博多座会報紙『喝采』に、真央さんのインタビューが掲載されていました。その中に、「ヒギンズ教授の石井一孝さんとのお芝居は?」という質問があり、以下、真央さんの言葉の一部です。
    「…(中略)彼と共演した『アイリーン』(98年)以来、わりと師弟的な関係で、最初は私がヒギンズでした(笑)。『マイ・フェア・レディー』談義をよくやって随分語り合いました。そういう中で、石井さんのヒギンズは練りこまれて素敵なヒギンズになっていき、イライザも変化していきました。そのヒギンズの演技が評価され、菊田一夫演劇賞を受賞されたことは私もとても嬉しかったです。」
    ……胸が熱くなりました。菊田一夫演劇賞受賞記念パーティーのときに、聞かせていただいた真央さんとのお話…「あなた、人のセリフを聞いてないでしょ!ここは…」と、厳しくも温かいアドバイスを受けながら、お芝居を吸収していかれるkazuさんとイライザが重なって…その成長を見守る過程で自身も成長を遂げて行くヒギンズと真央さんがが重なって…。
    kazuさんのヒギンズが練りこまれていくと、それに反応して真央さんのイライザが変化していく…互いに影響しあいながら、妥協することなく、より高いところに向かって突進んでいくお二人の関係を思い、読んでいて目頭が熱くなりました。
    「最初は(私がヒギンズでした)」という言葉から、今はもう、すっかり石井さんが魅力的なヒギンズであることが伺えます。
    今回の『マイ・フェア・レディー』で真央さんがイライザを卒業されることは、言葉にできないほど残念でたまりません。できることなら、今一度、考え直していただけないでしょうか…と、お願いしたいくらいです。
    ご本人にしか分からないいろいろな理由があるのでしょうが、ひとつ分かることは、kazuさんのヒギンズとの間に、満足のできるイライザができたということではないでしょうか。あんなに完璧を目指して努力される方ですから、それ(達成感)なしに卒業を考えることは有り得ない気がしています。
    お二人の愛と努力が詰まった最後の『マイ・フェア・レディー』。しっかりと見届けさせていただきます!
    心の中で何かが動き出す音が聞こえることを楽しみに…。

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